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坂東武者ブログ

関東都県対抗戦優勝(ケンタ、ジュンペイ、リョウヘイ、松山)

投稿日時:2012/02/21(火) 21:08

リョウヘイ
『2月の12日、18日に関東都県対抗戦(日本の三大ラグビー聖地・熊谷ラグビー場のCグランド)に出場してきました。
 出場メンバーを決める練習会から周りのみんなのプレーのレベルが高くて、ちょっとビビっていました。自分のポジションであるハーフも人数も多くうまい人ばかりでしたが、絶対他の人に負けたくないものをいくつか決め、自分なりに頑張ってきました。選ばれたと聞かされたときはとても驚き、嬉しかったです。

 一回戦、埼玉選抜との試合の日は朝から緊張していましたが、高いレベルのなかでどれだけ自分の力が出せるのか楽しみでした。試合前には何人かのフォワードと一緒に熊谷グランドの敷地内を散歩しました。途中、滑り台や氷の張った池などで遊んで楽しかったです。みんな面白くて、初めは人見知りしていたけどだんだんこのチームが好きになっていきました。
 そしてキックオフ。やっぱりみんなレベルが高かったです。でもこの高いレベルについていこうとするんじゃなくて、自分から積極的に挑戦していこうと決めていました。
 強風という悪天候のなかで、点差はあまりありませんでしたが決勝の東京戦につなげることができました。自分の中で課題が残る試合となりましたが、とても楽しくて前半で交代というのが悔しかったです。

 そして一週間後の東京戦。この日もロッカールームで下らない話でふざけて、楽しい時間を過ごしました。グランドに出ると、先週以上の強風。冷たい風が吹き荒れるなか、試合が始まりました。均衡したギリギリの戦いでしたが、試合に出てない人も声を出し、みんなで一丸となって戦い抜きました。結果は二点差で辛勝。優勝することができました。
 結果はとても喜ばしいものでしたが、パスが風に押し戻され、全くいいパスを投げることができませんでした。もっと練習してコンディションに関わらず活躍できるよう頑張ります。
 都県対抗戦を終えて思ったことは、一人一人の意識が高いということです。セービングであったり、カバーDFであったり、フィジカルや技術だけでなく気持ちの面での強さを感じました。  あのメンバーに負けないくらい強くなるために練習していきたいです!
すごく楽しい経験でした。』
 
ケンタ
『とても貴重な経験ができました。夏にあった、東京との試合は出ることができなかったので神奈川として試合ができるのがとても楽しみでした。試合内容は試合前に思い描いていたようにはいきませんでしたが、数少ない合わせしかしていないのに息のあったプレーも随所にあり、レベルの高さを肌で感じました。
 個人的にはタックルでアピールしたかったのですが、少ないチャンスをうまくものにできず、若干の後悔が残る形になってしまいました。やはりこういう大舞台で力を出せるのが本当の実力だなとつくづく感じました。

 中学時代からの知り合いに加え、今回の2日間でまた違った仲間との交流もできました。いつもグランドでは激しいプレーをしている奴が、バスの中ではみんなの笑いをとっていたり、ラグビーをしているときにはわからない面も見ることができました。
 また、このメンバーで、このレベルでラグビーがしたい。試合後、心から思いました。今のままでは、国体のメンバーに入るには厳しいと思います。誰がみても、あいつは入って当たり前だな、と思えるくらいの選手になるために、日頃から高い意識で練習していきたいです。』
 
ジュンペイ
『今回自分はLOとして出場しました。そして2試合通して目標にしていたことは、他のFWよりも運動量を多くすること、ビッグタックル一本の2つでした。初戦の埼玉とはギリギリの勝負で、風がとても強かったこともあり、相手のリモールとピックゴーが続きました。その時にボールを持ったらすぐ出る、膝下に刺さることを強く意識しました。
 そこで気づいたのが他のメンバーの意識の違いでした。同時にタックルいったはずなのに、自分が起き上がるともうセットして、ノミネートをしている。気を抜いていたわけではないのに、他のメンバーの方が早い。この試合で一番強く感じ、まだ自分や横須賀には足りないところだと思いました。

 東京戦では個人の強さが目立ちました。ただのヒット、ただのオーバーが強く、またそれを続け、終盤はマイボールをキープし続けた結果勝利することもできました。目標はあまり達成はできませんでしたが、全体を通してレベルの高さ、横須賀との違いを体感することができました。これから関東大会予選まであまり時間がないのでこの経験を活かしてさらにレベルアップをしていきたいです。』


監督総評(松山)
『今年のメンバーは私が都県チームを指導したこの数年の中で最も充実したメンバーが揃いました(都県対抗戦は各県新人戦上位2チームを除く県選抜チームによる公式戦)。神奈川選抜は上位4県の集まるAリーグで埼玉と東京を下して数年ぶりの優勝となりましたが、2戦とも厳しい試合となりました(埼玉には14-7、東京には14-12)。ハーフからのパスもまっすぐ飛ばない、その代わりにどこからか看板でも飛んできそうな突風に苦しむ二戦でしたが、もし突風がなければ、二戦とももっと差をつけて勝利していたと確信しています。それほど自信の持てるチームでした。
 もともとは「自陣からでもノーキックで高速で攻めまくるイケイケチーム」をコンセプトに選んだメンバー。なのに二戦ともコンセプトの実行が不可能なコンディション。ゲームメイクはほとんど選手たちに委ねていました。

 埼玉戦のゲームメイクは実に見事でした。自陣から大展開するも風でミス。すぐに追い風に乗せたキック中心に切り替えると、相手はスローラックとモールを延々と繰り返し、ボールを返してくれないまま有利な追い風時間が消費されていく。ならばとすぐにロングパスもキックも封じたタテ系の連続アタックで攻め立ててスコア。猛烈な向かい風を受けた後半は、パスやキックでエリアを回復できないと判断するや、ピック&ゴーで地道に前へ。選手たちがこちらの指示を待つことなく判断し、ゲームを作っての勝利でした。お見事。
 東京戦はさらに突風が尋常でなく、近場とFW戦にもとより絞り込んでいた東京優位の試合となりました。その中でもBDとモールDFで力強さを見せ、欲しい時間にきっちりスコアできるそつない強さを見せて勝利。モールや重さを一切捨て、高速展開力で選んだメンバーたちが、実はBDなど格闘部分でも相当強いメンバーだったということが分かりました。

 監督として特に有効な指示も指導もしていませんが、セレクション練習会などを通じて本当にいい選手たちを選ぶことができた「セレクションの勝利」だと思っています。
 次戦は練習試合ですが、3月22日にオール福岡と対戦します(午後・保土ヶ谷G)。都県25名に慶應、その他数名を追加したメンバーで挑みます。つまり桐蔭抜きのオール神奈川。日本の最高峰・あのヒガシ(東福岡)の選手たちと戦える貴重な機会です。自分が日本の最高選手たちと対峙してどこまでできるのか、ケンタたちには最高のチャレンジをしてほしいと思います。』

余談:埼玉戦の前日、熊谷にある立正大学ラグビー部監督であり、ジャパン史上最高のSHと呼ばれる堀越正巳さん(熊谷工→早稲田→神戸製鋼)と二人で飲み歩くという幸運に恵まれました。小学生のころにTVの中にいた憧れの偉人。
http://yrfc.d2.r-cms.jp/topics_detail1/id=179
そんな方と、早稲田について、日本のラグビーについて、とても有意義な話を伺うことができました。あんまり嬉しかったので、ちょっと書かせてもらいました!