神奈川県立横須賀高校ラグビー部
監督就任のご挨拶
2010/04/19
このたび横須賀高校ラグビー部監督を務めさせていただくことになりました松山吾朗です。50年以上の輝かしい歴史と伝統、そして多くの方から応援され支えられている素晴らしい組織の一員となれたことを、心から光栄に思っております。OBの皆様、保護者の皆様、ファンの皆様、横高ラグビーに関わるすべての皆様に心の底から応援していただけるようなチームを作っていきたいと思っております。若輩者ではございますが、なにとぞご指導ご鞭撻、宜しくお願い申し上げます。
さて、このたびは私の指導理念、指導方針についてお伝えさせていただきます。私自身、東筑高校、早稲田大学、タマリバクラブ、立教大学、柏陽高校と様々なクラブに関わって参りました。経験してきたすべてのことを生かし、現チームに遠慮することなく信念とアイデアをぶつけていきたいと思っております。その際に一番怖れなければならないのが、「真意が伝わらず応援してくださっていた方の気分を害する」ことです。何を思い、どんな意図で取り組んでいるのか、今回だけでなくこれからもこのサイトを通じてお伝えしていきたいと思っております。
1.継承と創造
この素晴らしい組織があるのは、長い歴史の中で横高ラグビーに関わったすべての皆様の努力のおかげです。立派な戦績を残した年もあれば、なかなか勝てなかった年もあるかもしれません。しかし50年以上のすべての瞬間のすべての行動が、努力が、試行錯誤が、今のクラブを築き上げています。そのことを選手共々しっかりと認識し、感謝と謙虚さを忘れずに歩んでまいります。
そしてその上で、やはり「革新と創造」を今年の大きなテーマにしたいと思います。やはり人間にとって「現状に対して問題意識を持ち、白紙に近い状態から何かを考え、アイデアを出し合い、オリジナルな何かを創る」ということはとても有意義で楽しいものです。そんな力を横高で育み、将来は社会で活躍して欲しいと思っております。青春時代の試行錯誤からは、きっと一生ものの人間力が養えます。伝統や諸先輩方に対する感謝の気持ちと敬意を胸に抱き、今年は何かを変えます。何かを新しく創ります。そんな歩みが、横高ラグビーの歴史の一部分を創っていきます。
2.ラグビー特有の文化、素晴らしさ
私はラグビーを心のそこから愛しています。ラグビーが人生を支え、喜びと感動と一生ものの仲間を授けてくれました。そんな気持ちに生徒達にもなって欲しいと思っております。だからこそ、私が「ラグビー特有の素晴らしさ」と感じているものは、すべて伝えたいと思います。その一つとして、ラグビーの文化的要素があります。せっかくこれほどまで感情の奥底や人間の根源に訴えるスポーツをやっているのです。ならば、
「野球でもなくサッカーでもなく、ラグビーにしかない素晴らしさ」
を感じて欲しいと思います。「ノーサイドの精神」という言葉は有名ですが、残念ながら日本の高校レベルにおいては有名無実に近いものです。相手を心底敬う機会がどれほどあるでしょうか?勝つためにはアンフェアを厭わず、試合が終わった後には形式的にすら思える相手との礼のみ、結局は己のチームの勝敗や強化の進行具合しか頭に浮かんでないのではないかと疑いたくなるチームはたくさんあります。ラグビーが本来もつ素晴らしさを捨て去り(あるいは気付かず、知らず)、チャンピオンシップを争う現状に対し、とても勿体無い気持ちを持っています。「せっかくラグビーなのに」と。
そんな気持ちから、立教大学でコーチをやっていたころに『立教ラグビー宣言』というものを作り、世に発信しました。あっという間に大反響を呼び、「私のクラブもマネして『○○宣言』と掲げさせていただいてもよろしいでしょうか?」という電話が日本中からかかってきました。前チームの柏陽高校でも『柏陽ラグビー宣言』を掲げ、必ず実行しました。サイト下部分に『横高ラグビー宣言』を掲載しています。それは真似でも継続でもなく、私の信念です。どうか主旨ご理解いただきたいと思います。
http://www.rugby-japan.jp/future/club/2006/id2144.html
3.勝利の追求
このサイトの記事でも、生徒に対しても、精神的なことをたくさんしゃべります。感謝・謙虚・敬意・責任・信頼・愛情・誇り、など。しかしそれらすべては「本気で勝利を追求する」過程でしか現れないものだと思っています。「勝利の追求」をぼやけた状態にしておいて精神的なことを口走って教育者顔するのは、絶対にニセモノです。選手も指導者も本気で勝ちに拘るからこそ、道徳的なものですらすべてがリアルなものとなります。絆は本物となります。熊坂組の最終ターゲットは「シード奪還、ベスト8入り」と決まりました。これを漠然とした夢に終わらせるのではなく、どこまでも現実的な目標として日々努力していきます。
主役は現役選手です。しかしOBの皆様、保護者の皆様、ファンの皆様、関わるすべての皆様にとって「横高ラグビー」が誇りであり人生の楽しみである、そんなクラブにしていきたいと思っております。大人から子どもまで、OBも家族もOBの家族も会社の同僚も近くにいた他人でさえも、すべての人が何らかの形で楽しんで参加できるクラブ、日本をリードする画期的なクラブにしていきましょう!よろしくお願い致します!
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