神奈川県立横須賀高校ラグビー部
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『フィジアンマジック!』 世界の英雄パウロ・ナワル氏が横高Gに!
2010/10/15
そんな話があっていいのだろうか?前日までこの話が本当に実現するのか、実は不安だった。何しろ世界レベルの英雄がこの横高のグランドに来てくれるというのだから。
パウロ・ナワルさん。ラグビー界では世界中の誰もが知っているスーパースター。第1回ワールドカップでフィジー代表のキャプテンとして、チームをベスト8に導いた英雄だ。その類を見ないハンドリングと変幻自在なステップは「フィジアンマジック」と呼ばれ、世界に怖れられるようになった。フィジーではセブンス(7人制ラグビー)が国民的スポーツ。近年はNZなどライバルがでてきたが、一昔前はセブンスといえばフィジーの独壇場だった。パウロさんはそんな国から日本にやってきてプレー。現役引退後はセブンス日本代表の監督も務めていた方だ。
仲介となったのは、私の古巣・タマリバクラブ。タマリバでは今年からセブンス専門チームを立ち上げた。オリンピック種目採用決定を受けてこれから日本がセブンスを強化していくであろう時代の流れを、タマリバが先駆者としてリードすべく、日々追究している。その活動の一環である少年セブンス普及の軸として、私のいる横須賀高校に興味を持ってくれたのだ。そんな経緯もあり、10月11日午後、タマリバ対白鴎大学(パウロさんが指導)のセブンス練習試合を、わざわざ横須賀の地まで出向いて行ってくれた。
12時半、柏陽高校との合同練習終了。13時、タマリバ対白鵬大学キックオフ。タマリバのメンバーを見ると、福田恒輝、竹山将史、羽生憲久など、早稲田や関東学院の選手として国立競技場を沸かせたスター選手が揃っている。かつて共に戦ったチームメイトだが、彼らは究極のリアリストたちだ。綺麗ごとや自己満足といった類の甘い思考と行動を一切嫌い、ミリ単位まで現実的解決を追い求める。お互いに対しても自分に対しても、追求するがゆえの厳しさはハンパじゃない。この日の試合でも、何もかもが意図と因果を持ち、フィジカルに全く頼ることなく、精密な設計図と方程式を駆使したかのごとく、白鴎大学を圧倒していった。
13時半、予定通り、いよいよパウロさんが横高を教えてくれるセッションタイムがやってきた。練習台や見本はすべてタマリバ(贅沢!)。個人的にニュージーランドやオーストラリア、南アフリカなどのコーチングセッションを受けた経験を持つので、海外のセッションは概ね想像がついている。そこで今回は、世に知れていない何かを掴むために、あえて内容を「セブンスプレー」に限定してもらった。パウロさんが行ってくれたのは「スペースの想像」。期待通り、画期的にセブンスの理解を深めてくれ、なお15人制にも転用できる理論ばかりだった。あっという間に1時間以上のセッションは終了。このうえない贅沢を堪能させてもらった。
パウロさん
『今日はタマリバが見本や台をやってくれたおかげで、普段行うセッションの2倍以上の内容を盛り込むことができました。ラッキーでした。セブンスは日本ではまだあまり追究されていない種目です。新しいことに取り組むのは、勇気がいります。手を広げることに抵抗感を持つ気持ちもわかります。だけど踏み込んでみれば、必ず大きな収穫があるでしょう。もちろん15人制に活きるスキルや考え方もたくさんあります。横須賀高校の選手の皆さん、ためらわずにセブンスの世界に挑戦してみてください。また会える日を楽しみにしています。』
タマリバ福田選手
『セブンス。7人対7人。FB下がって、常に7対6。1人抜かれれば、良いパスが通れば、即、4対3や3対2が出来る。一瞬の気も抜けない。1mのミスでも、それがトライに繋がってしまう。しかも14分間。1人の1プレーが、そのまま勝負を左右する。
この緊張、この集中、この責任があるから、セブンスは面白い。対面がヴァファフォラウでも、一歩抜けば、一歩騙せば、セブンスでは勝てるんだ。そんな夢が、セブンスにはある。と、信じている。横須賀高校生よ。花園終わったら、また一緒にセブンスやろう。』
ジョジョ(SHはパウロさんから直々にパス指導を受けました)
『パウロさんのセッションを受け7人制では1人の責任がとても大きくまたスペース作りが大切だと学びました。この経験で15人制と通じる所を活かしていきたいと思います。またハーフとしての指導では世界でも類を見ない独特のパスだとありがたいアドバイスを頂きました。このアドバイスを基にさらに成長していきたいです。』
ひろぽん
『ラグビーの神様と言われているパウロさんと会えるだけでもすごい事なのにご指導をしていただき光栄です。パウロさんのご指導は基本的な事を丁寧に教えてくださるもので、とてもいい勉強になりました。学んだことを次のセブンスに取り入れたいです。』
ラグビー推薦で即戦力が多数集まる強豪私立に対抗するには、他と違うアイデンティティーが必要だ。同じ理論のラグビーをやっては、健闘しても勝利は見えてこない。「これだけは負けない」を突き詰め、その土俵に相手を乗せて戦うこと。これが横須賀高校の生きるべき道だろう。その一部分として、この日にパウロさんやタマリバから教わったことを活かしていきたい。
おまけ
前日夜は、横浜中華街でパウロさん(&タマリバ)と酒を飲むという貴重な機会がありました。フィジーのセブンス文化について、たくさんの有意義な話を聞くことができました。紹興酒を飲みすぎましたが・・・。その際にビックリ!パウロさん、今まで見たどんな人よりも瞳がきれいで、キラキラ信じられないほど光を放っていました。角度のせいじゃないですよ。本当にたまげました!
やっぱりラグビーの出会いって、素晴らしいなぁ。
パウロ・ナワルさん。ラグビー界では世界中の誰もが知っているスーパースター。第1回ワールドカップでフィジー代表のキャプテンとして、チームをベスト8に導いた英雄だ。その類を見ないハンドリングと変幻自在なステップは「フィジアンマジック」と呼ばれ、世界に怖れられるようになった。フィジーではセブンス(7人制ラグビー)が国民的スポーツ。近年はNZなどライバルがでてきたが、一昔前はセブンスといえばフィジーの独壇場だった。パウロさんはそんな国から日本にやってきてプレー。現役引退後はセブンス日本代表の監督も務めていた方だ。
仲介となったのは、私の古巣・タマリバクラブ。タマリバでは今年からセブンス専門チームを立ち上げた。オリンピック種目採用決定を受けてこれから日本がセブンスを強化していくであろう時代の流れを、タマリバが先駆者としてリードすべく、日々追究している。その活動の一環である少年セブンス普及の軸として、私のいる横須賀高校に興味を持ってくれたのだ。そんな経緯もあり、10月11日午後、タマリバ対白鴎大学(パウロさんが指導)のセブンス練習試合を、わざわざ横須賀の地まで出向いて行ってくれた。
12時半、柏陽高校との合同練習終了。13時、タマリバ対白鵬大学キックオフ。タマリバのメンバーを見ると、福田恒輝、竹山将史、羽生憲久など、早稲田や関東学院の選手として国立競技場を沸かせたスター選手が揃っている。かつて共に戦ったチームメイトだが、彼らは究極のリアリストたちだ。綺麗ごとや自己満足といった類の甘い思考と行動を一切嫌い、ミリ単位まで現実的解決を追い求める。お互いに対しても自分に対しても、追求するがゆえの厳しさはハンパじゃない。この日の試合でも、何もかもが意図と因果を持ち、フィジカルに全く頼ることなく、精密な設計図と方程式を駆使したかのごとく、白鴎大学を圧倒していった。
13時半、予定通り、いよいよパウロさんが横高を教えてくれるセッションタイムがやってきた。練習台や見本はすべてタマリバ(贅沢!)。個人的にニュージーランドやオーストラリア、南アフリカなどのコーチングセッションを受けた経験を持つので、海外のセッションは概ね想像がついている。そこで今回は、世に知れていない何かを掴むために、あえて内容を「セブンスプレー」に限定してもらった。パウロさんが行ってくれたのは「スペースの想像」。期待通り、画期的にセブンスの理解を深めてくれ、なお15人制にも転用できる理論ばかりだった。あっという間に1時間以上のセッションは終了。このうえない贅沢を堪能させてもらった。
パウロさん
『今日はタマリバが見本や台をやってくれたおかげで、普段行うセッションの2倍以上の内容を盛り込むことができました。ラッキーでした。セブンスは日本ではまだあまり追究されていない種目です。新しいことに取り組むのは、勇気がいります。手を広げることに抵抗感を持つ気持ちもわかります。だけど踏み込んでみれば、必ず大きな収穫があるでしょう。もちろん15人制に活きるスキルや考え方もたくさんあります。横須賀高校の選手の皆さん、ためらわずにセブンスの世界に挑戦してみてください。また会える日を楽しみにしています。』
タマリバ福田選手
『セブンス。7人対7人。FB下がって、常に7対6。1人抜かれれば、良いパスが通れば、即、4対3や3対2が出来る。一瞬の気も抜けない。1mのミスでも、それがトライに繋がってしまう。しかも14分間。1人の1プレーが、そのまま勝負を左右する。
この緊張、この集中、この責任があるから、セブンスは面白い。対面がヴァファフォラウでも、一歩抜けば、一歩騙せば、セブンスでは勝てるんだ。そんな夢が、セブンスにはある。と、信じている。横須賀高校生よ。花園終わったら、また一緒にセブンスやろう。』
ジョジョ(SHはパウロさんから直々にパス指導を受けました)
『パウロさんのセッションを受け7人制では1人の責任がとても大きくまたスペース作りが大切だと学びました。この経験で15人制と通じる所を活かしていきたいと思います。またハーフとしての指導では世界でも類を見ない独特のパスだとありがたいアドバイスを頂きました。このアドバイスを基にさらに成長していきたいです。』
ひろぽん
『ラグビーの神様と言われているパウロさんと会えるだけでもすごい事なのにご指導をしていただき光栄です。パウロさんのご指導は基本的な事を丁寧に教えてくださるもので、とてもいい勉強になりました。学んだことを次のセブンスに取り入れたいです。』
ラグビー推薦で即戦力が多数集まる強豪私立に対抗するには、他と違うアイデンティティーが必要だ。同じ理論のラグビーをやっては、健闘しても勝利は見えてこない。「これだけは負けない」を突き詰め、その土俵に相手を乗せて戦うこと。これが横須賀高校の生きるべき道だろう。その一部分として、この日にパウロさんやタマリバから教わったことを活かしていきたい。
おまけ
前日夜は、横浜中華街でパウロさん(&タマリバ)と酒を飲むという貴重な機会がありました。フィジーのセブンス文化について、たくさんの有意義な話を聞くことができました。紹興酒を飲みすぎましたが・・・。その際にビックリ!パウロさん、今まで見たどんな人よりも瞳がきれいで、キラキラ信じられないほど光を放っていました。角度のせいじゃないですよ。本当にたまげました!
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