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『花園予選初戦』 vs桐光学園

2011/10/31

 前日のジャージ授与式である選手から「昨年のこの日」の話が出たとき、チームの空気は急激に引き締まった。愛すべき熊坂組が終焉した日。試合後の光景が頭をよぎる。シード校として3回戦からのスタートとなったが、現時点で日本の高校チームの3/4ものチームがシーズンを涙と共に終えている。実はすでにそんな地点まで来ていたのだ。負けた瞬間、1年間が終わる。稲垣組の戦いが終わってしまう。

 10月30日、花園予選3回戦、桐光学園戦が行われた。相手は昨年2回戦で熊坂組に紙一重で敗れて引退したチーム。先輩たちの仇、どれほど横高が憎いことか。受けたら負ける。自分たちが持っているものは、本当に自信なのか、もしかして過信なのか。力関係は分からない。ラグビーがときに予測不能であることは、ワールドカップでも証明された。とにかく早くキックオフを迎え、トライを取って落ち着きたい。


12:15 キックオフ。
 夏に磨きをかけたアタックに対して、桐光学園が猛プレッシャーをかけてくる。日常と違うプレッシャーを受けてミスが出る。想定内、当たり前だ。これは花園予選なのだから。それでもFWBK一体となってアタックでプレッシャーをかけ、DFでは安定したライン整備とキック処理で付け入る隙を与えない。ファイトする相手に対してかわさず逃げずに立ち向かい、着実にトライを重ねた。前半終えて「22-0」。

 後半開始早々、相手がこの日のために温めた一撃必殺サインプレーにはまり失トライ。しかしここで全くうろたえることなく、練習通りの攻守を続けて突き放す。リザーブ交代可能人数5名を投入すると、ショウヘイ、リョウイチ、マサシらBKが次々とトライラインを陥れた。最終スコアは「48-14」。桐光の闘志むき出しのプレーに真っ向から立ち向かい、初戦を突破した。


タイチ
『正直勝ててホッとしてます。初戦って事でみんな固くて、序盤は難しかったんですけど、段々良くなってのびのびとプレーが出来たと思います。次は東海大相模です。絶対に勝ちます。応援よろしくお願いします。』

 
ショウヘイ
『遂に始まった花園予選。負けたら終わりという緊張感があったけれど勝ててよかったです。次はいよいよ東海大相模戦。チャレンジャー精神を忘れずに強気で試合に臨もう。絶対に勝つ!』

 次の相手は東海大相模。県内で常に話題になるほどの中学生リクルートで莫大な部員数と環境を誇るエリート集団。人材・環境というハード面を比べると、横高と相模は対極に位置するだろう。このありすぎる条件差。横高にとってはチャレンジングな気持ちが沸き起こり、楽しくて仕方がない。ついにベスト8どころか16にも公立普通科高校が横高しかいなくなってしまった今大会。全公立高校の気持ちを乗せて、チャレンジャーとして真っ向からエリート私立に立ち向かう。

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