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横須賀市大会4連覇 『成果と時間』

2012/02/07

 横須賀市民大会4連覇がかかる決勝戦。相手はフィジカルに自信を持つ高等工科学校(元少年工科、つまり自衛隊学校)。「走る」「当たる」「足をかいて前へ」この根本的な部分の強化に励んでいる横高にとっては絶好の相手だ。高等工科は横須賀総合に2大会連続で完勝しているが、この日はメンバーの約半数が学校行事で不在。つまり相手は1.5軍。対する横高は前試合に続き本来のAメンバーは2~3人のみの1年生中心メンバーで臨んだ。


 確かに手ごわい相手だ。しかしこの日の苦戦は、完全に自分たちで招いたものだった。タックルには確かによくいっている。多少かぶってインサイドショルダーを弾かれる場面が目立つが、必死にタックルを繰り返してしつこく抵抗を続ける。ゲームテーマである「ALIVE=生き続ける」を意識し、タックルしてもサボることなく起き上がり戻るため、DFラインに危うい穴はできない。

 ただひたすらタックルを繰り返す。これが問題。つまりその状況から脱することができないのだ。やっとの思いで取り返したボールは、飛ばないキックで相手に格安で返却する。それでは攻めようと試みても、何しろボールが出ない。サポートの角度、間か、それとも体の入れ方かインパクトか。とにかく出ない。
 「球が飛ばない」「球が出ない」で防戦一方。「生き続け、戻って並んで出る」は合格点だが、課題が露見する嫌なムードの前半となった。5-5で折り返し。

市大会のゲームキャプテン・リョウイチ

 後半は開始8分でAメンバーを7人投入。カズヤやタツヤらがボールを持つと前へ前へ。ラックからは一瞬で球がハーフ団を経由して展開。試合の様相は前半とは全く別物となった。休む間もなく走り回り、17分後のタイムアップ時には「36-5」。AとBの差が嫌になるほど明らかになる試合となった。



タツヤ
『今日試合をして感じた自分の課題は、チームでも課題となっているフィットネスの部分でした。今のままでは、トップ校には到底及ばないだろうという危機感を覚えました。関東予選までは、あまり時間がないので1日を大切に過ごしていきたいと思います。』

 
リョウスケ
『今回の相手はフィジカルが強いと聞いていたのでそこではファイトして頑張ろうと思ったんですけど体力のほうがついていかずに負けていることも多かったのが今回の反省点です。でもいいところもあったのでそこをいかすためにもっと体をでかくして走れる選手になりたいです。』


タイヨウ
『反省は個人としてまだまだフィットネスが足りない。パスが遅い。けれど試合では強い気持ちでコンタクトができたので、強い気持ちを忘れないです。』


 走り込みと体作り、基礎スキル練習の成果は十分出ている。個人やチームの成長の大きさは、経験者が少ない横須賀高校だからこその長所だ。これからもやった分だけは成果として現れるだろう。ただし、「強い」や「上手い」という成果を得るためにやっている訳ではない。すべては、勝つため。花園に行くため。ならば対戦相手の実力と残された時間との戦いだ。あと8ヶ月。着実に、一歩一歩、大急ぎで。


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