『可能性の扉』　早稲田来たる。

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『可能性の扉』　早稲田来たる。

2013/02/10

　憧れは少年にとって最高のエネルギーと化す。あれこれ考えた理屈ではなく、純粋に「かっこいい」と惚れること。そんな存在が見つかることは、プレーヤーとしてこの上なく便利なステップアップの助けとなる。
　集中強化期間と位置付けた３連休の初日。大津グランドを訪れてくれた早稲田大学ラグビー部の６人は、間違いなく横高の生徒の心をつかみ、アドバイスだけでなく憧れという大きなプレゼントを残してくれた。
　訪れてくれたのは、間島さん、辰野さん、平さん、池田さん、飯野さん、そして荻野さんだ。TVで見るスター選手たちからなんとも贅沢なコーチングを３時間みっちり受けることができた。

　前半はポジション別練習。少しでも多くのことを吸収させてもらえるように、それぞれのポジションで五感をフル活用してプレーした。その後は都県対抗戦に出場するオール神奈川とのアタックディフェンス（AD）。相手は関東新人戦に出場する桐蔭と慶應を除く神奈川選抜チーム（アサト、ヒロタカは横高ではなくこちら側に参加）。そんな強豪相手に、横高は早稲田６名に交替で助っ人に入ってもらい、挑むことができた。

　その中では、SOに入った間島さんから生かしてもらいトライを取らせてもらうなど、同じ空間でプレーすることでしか伝わらない体感を得ることができた。最後は再びポジ練。それぞれのポジ練会場では、とてもきめ細やかなコーチングを施してもらった。

間島さん（早明戦や大学選手権で司令塔として活躍。　早大学院卒）
『今回は練習に参加させて頂き、ありがとうございました。横須賀高校の生徒たちは素直でのみ込みが早く、また向上心が強かったので一緒にラグビーをしていて楽しかったです。練習後にノートにメモを取っていたことがとても印象的でした。良き指導陣に恵まれたこの環境に感謝することを忘れずに、これからも頑張ってほしいです。応援しています。』

池田さん（新シーズンは副務就任なので４年時は主務という重責を担う。人柄で横高生の心を鷲掴み？　早大学院卒）
『本日はありがとうございました。横須賀高校の選手は元気がよく、素晴らしいモチベーションで練習に臨んでいると感じました。また、大学生の指摘したところをすぐに修正できる能力と、飲み込みの早さには本当に驚きました。僕自身、多くのことを学ばせていただきました。機会がありましたら、また一緒に練習したいです。横須賀高校ラグビー部を心より応援しております。』

荻野さん（早稲田不動のスタメンWTBだけでなく、U１９JAPANとしてサクラのジャージを着て国際大会で活躍。　柏陽高校卒）
『今日は短い間でしたがありがとうございました。ポジ練のときに一通りメニューが終わり、なにかある？と聞くと必ず質問してくるハングリー精神、予想通りの素晴らしいチームでした。まだ2月です。花園予選までのあと8ヶ月でいまある強豪校との差を埋めてください。花園予選期待してます！今日はありがとうございました。』

トモマサ
『BK全体では普段と同じメニューを行いましたが、早稲田の選手と一緒に練習した中で、新たにコツを掴むことが出来ました。また、間島さんにキックを教わった30分の間にも、自分のキックが良くなっている実感がありました。今なぜ上手くいかなかったのか？と考えながら練習することの大切さを学びました。早稲田の選手たちのスピードや技はすぐに真似できないけれど、コミュニケーションや意識の部分はすぐに実践できると思います。これからも意識を高く練習していきたいです。』
駿介
『今まで自分が気づかなかったところを要所要所まとめて、わかりやすく教えてくださり、昨日のポジ練の時間で、キック・しかけ方など、ひとまわり大きくなることができたと感じています。また、早稲田の選手方を見ているだけで学べることがたくさんありました。ただ、それと共に自分の体の小ささをとても感じ、まずは大きくならなければと思いました。』

拓未
『BKのユニット練ではボールの貰い方、スペースへの走り込み方、ポジ練では相手を抜き去るステップ、2対2でのDFなど、様々な技術や理論を得ることが出来て、今までよりもレベルアップすることが出来ました。練習でしっかりと反復し、この経験を試合中に出せるようにしたいと思います。早稲田の選手のみなさん、ありがとうございました！』

藤沢RSの先輩・間島さんと後輩たち。

　憧れたな。一目で分かる空気が横高の選手たちに漂っていた。ラグビーの上手い大学生ならきっとたくさんいる。この日の早稲田の選手たちは、本当に温かく、親切丁寧に、心を込めて選手たちに接し続けてくれた。選手としてだけでなく、人としても憧れた。花園出場校でなくとも大学のトップで堂々と活躍し、こんなにもかっこよくなれる。
　惚れる。憧れる。「こうなりたい」、そう念じるところから、可能性の扉は開く。

早稲田の皆さん、本当にありがとうございました。また来てくださいね！