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伊藤組のノーサイド 『夢と想いを乗せて』

2013/11/01

 10月27日、ノーサイドの笛が伊藤組に鳴り響いた。打倒関東学院、ベスト8入りにすべてを懸けてきた伊藤組の1年間が、終わってしまった。「5-39」、目を背けたいスコア。勝利を必然だと信じ込んでいたから、認めたくない結末だった。

 新チーム発足と同時にグランドを失い(3ヶ月の漏水工事)、新人戦で関東学院に大敗してシードを失った。それでも春は本郷高校に勝利し、関東予選では日大高にラストワンプレーまで逆転可能なスコアで戦えた。夏合宿では盛岡工業に勝利し、秋は深谷と互角に戦うまでの力を付けた。大会前はこれでもかとフィットネスを強化し、40人の選手がケガ人ゼロで大会に入った。「あとは必然的に勝利という結果が出るだけ」と信じきっていた。

 完敗だった。U17日本代表の相手司令塔は、想像を絶する圧倒的な実力だった。自ら突破やビッグタックルを繰り返すだけでなく、悔しいほど的確なゲームコントロールだった。前半こそ「5-10」で折り返したが、後半は完全に試合を支配された。「あのミスで…」という試合ではない。完敗だった。

 前述のように、伊藤組は1年間で急激に成長した。やれる努力は全てやり切った。後悔する日々は見当たらない。しかし、関東学院もきっと同様だったのだろう。素晴らしい1年間を過ごしてきたのだろう。悔しいが、そう認めるより他はない。
 関東学院は素晴らしいチームだった。試合後、敗者へのリスペクトを欠くことはなく、普段はユーモアたっぷりな主軸選手も、まっすぐで真剣な眼差しで横須賀の気持ちを背負う言葉を伝えてくれた。平塚学園同様、素敵な選手が集う素敵なチームとこの最後の大会で戦えたことは、敗れはしたが幸せなことだ。だから悔しいが、「最後の相手が関東でよかった」も事実だろう。
 
 繰り返す。伊藤組は、後悔しようがないほど誠実に努力の日々を重ねた。実らなかったのは指導者だけの責任だ。変わらなきゃいけないのは、指導者である私とこれから戦う下級生たちだ。伊藤組は横須賀高校ラグビー部の伝統をしっかりと背負い、稲垣組、岩田組に決して劣らない猛烈な努力をした事実は揺るがない。1ミリの否も見当たらない。どうか胸を張って人生の次のステップに進んでほしい。

 
トモマサ
『関東学院戦から一週間近く経ちました。もっと昔のことだったような、昨日のことだったような不思議な感覚です。勝つための準備はしてきてあって、負ける気は全くありませんでした。しかし、相手のほうが強く、力は及びませんでした。認めるしかありません。やれることは全部やったつもりです。けれども、自分のあのプレーで流れを変えられていれば、あのパスがもう少し…、どうしても後悔は残ってしまいます。後輩たちには同じ想いをしてほしくありません。

 後輩たちには二つのことを伝えたいと思います。一つは成長し続けてほしいということです。自分のやるべきことを見失うときがあるかもしれません。それでも、周りを見れば、自分より頑張ってる仲間がいる。他のチームだって努力している。当たり前のことだけど、絶対に忘れないでほしいです。今の自分達に満足せずに、もっとラグビーを深めて楽しんでもらいたいです。
 二つ目は感謝の気持ちを大切にしてほしいことです。ラグビーが出来ていること、沢山の人に応援されていること。自分達の代になってから、気づくことも多いと思います。その人たちの気持ちも背負って闘っているということを忘れないでほしいです。
 OB、保護者の方々、沢山の応援が力になりました。ケガの期間で自分を変えられたのは赤羽さんのおかげです。そして松山先生、弱かった自分達をここまで導いてくれました。本気で勝利を信じ、走り続けることができました。
 結果で恩返しが出来たかどうかわかりません。でも、三年間皆様に支えられてラグビーができてとても幸せでした。ありがとうございました。』


アサト
『時間の流れがとても遅く感じています。今まで一年生から駆け足で過ごしてきただけ、いざ止まってみると景色が違くて、まだ馴染めない、馴染みたくない自分がいます。部室に行けば当たり前のように仲間がいて馬鹿やって、笑って、スパイクとヘッドキャップを持ってグラウンドに向かってるときのワクワクしたあの気持ちが今でも忘れられません。
 引退したあの日から自分に言い聞かせていたのに、書くのが最後となろうホームページ用の記事のために、心境を文章に起こしてみると終わってしまったんだなと気づかされ、ボロボロと涙が止まらないです。小学校からラグビーを始めて高校ラグビーが終わるまで、いろんな人に出会い、最高の友を持てました。そして松山先生のもとでラグビーをしてきたことが本当に誇らしく思います。
 一年生、二年生は自分に厳しく、正直な自分と向き合いながら成長して、引退のときには楽しかっただけで終わらないようにあってほしいです。そして最後には先生にうまい酒を飲ませてあげてください。
 もしかしたら頼りなかったかもしれませんけど、この伊藤組でバイスキャプテンをやれて幸せでした。今までたくさんの応援ありがとうございました。』


チヒロ
『引退してから一週間、今まで当たり前だった日常がもう二度と帰ってこないと思うと寂しさを感じます。
たくさんの辛いことがありました。ラグビーが嫌いになったこともありました。それでもここまで続けることができたのは、支えてくれる親であったり、何より最高の仲間たちがいてくれたからだと思います。本当にありがとう。
 後輩たちのことは心配してません。俺なんかよりもずっとすごいやつらが一杯いるし、キャプテンをはじめ、全員が真面目な信頼できる僕の仲間たちです。この先どれだけ辛いことがあっても、決して逃げ出さず前を見て走り抜けてください。
 最後に、松山先生。僕が幸せな日々を過ごすことができたのは先生のお陰です。本当にお世話になりました。』


ヒロタカ
『引退してからもう4日も経ちました。あの試合に悔いはありません。自分の力は全て出しきりました。それでも及びませんでした。
 「何度も部活を辞めようと思った」文集などで数回見たことがあります。しかし、僕は辞めようと思ったことはありません。たしかに、とてもきつい練習もたくさんありました。しかしそれを遥かに超える楽しさがあったからに違いありません。
 この2年半本当に最高でした。幸せでした。3年のみんな、先輩方、後輩、松山先生、赤羽さん、保護者の方々、応援してくださった方々、両親。感謝しても仕切れないです。本当にありがとうございました。
後輩へ
 1年生。新しい代が始まりました。2年生を支えるだけでなく自分たちが引っ張っていく位の意気込みでラグビーを楽しんでください。
 2年生。たくさんの先輩方が言いますが、本当に自分たち代はあっという間です。2年生のみんなが最高だと思えるチームをつくりあげていってください。
 
 最後に、あの試合の後うまく伝えられなかったので改めて書かせてください。関東学院からトライをとったあのモール。僕にとっては特別なものです。それは単に自分にとっての1年間の課題であったモールでトライをとれたからではありません。FWもBKも一緒になって押し、チーム一体となって、横須賀高校ラグビー部が一丸となって押していると実感できたからです。本当にゴールラインまでいけると思いました。そしてトライをとったときに込み上がってきた感情、それが伝えたかったことです。』

 
拓海
『伊藤組が引退してから4日が経ちましたが、正直実感が全然沸きません。勉強してたり、風呂に入ってたりすると未だに「モール全然押せなかったなあ」なんて思ったりもします。何気ないときにふとラグビーのことを考えてしまいます。それだけ自分とラグビーは密接な関係だったんだと改めて実感します。
 横須賀高校に入学してから僕の生活の中心にはいつもラグビーがありました。毎朝朝練の為早起きをし、月木は坂ダッシュを飽きもせずに走りまくり、練習後はタイヤに座ってどうでもいいバカな話をする。そんな日常がもうなくなってしまうと思うと、寂しくてしかたがありません。ラグビー部として過ごした日々はこの先何年たっても忘れることのない宝物です
後輩達へ
 最後まで三年生についてきてくれてありがとう。今は分からないと思いますが、これからの一二年間は本当にあっという間です。後悔を残さないように過ごしてください伊藤組はベスト8入りという目標は達成感出来ませんでしたが、君達にはまだ時間もチャンスもあります。自分達で定めた目標に向かって頑張っていってください。僕達も必ず応援にいきます。
 この部には入りたくさんのことを学びました。こんな頼りない自分を支えてくださって本当に感謝しています。三年間ありがとうございました。』

 
ユウヤ
『三年間のラグビー生活も終わって数日が経ちました。まだ、引退した実感が沸かず、また明日から練習があるのだろう、という気になってしまう自分がいます。あの試合を振り返ってみると、本当に悔しくてたまりません。ただチームの勝利だけが欲しかったけれど、それは叶いませんでした。
 でも後悔はしてません。この三年間で培ってきた様々な経験は、僕をプレーヤーとしても、人としても強くしてくれたと自信を持って言えます。一年生の時、ラグビー部に入部する決断をして良かったと今になって思います。
 そして、僕は恵まれていました。一つに松山先生に出会えた事です。先生のおかげで僕はここまで成長出来ました。感謝しても感謝しきれない程の恩を、これからさらに立派に成長する事で返していきたいです。
 そして、もう一つに最高の仲間が出来た事です。この事が三年間ラグビーをしてきて一番の誇りです。
最後に三年生のみんなへ、
 入った時から、みんなに着いていくのがやっとだったけど、本当に楽しい三年間でした。照れくさいけど、ありがとう。これからもよろしくお願いします。』

 
リョウスケ
『早いものでもう引退してから一週間がたとうとしています。朝のウエイトも、午後の坂ダッシュも、コンフィもランフィも無い生活にやっと慣れてきました。
 関東戦、やれることはやりきったから絶対に勝てると信じ切っていました。それでも勝てなかった。相手の方が強かった。完敗でした。正直今でも悔しいし信じたくないけど不思議と後悔の気持ちはありません。それは自分たちの二年半を全て出し切れたからだと思います。
 今思い出しても色々なことがありすぎて書くことはできないけど、嬉しいことも悔しいことも全てこれからの自分を支えてくれる思い出になったと思います。今では二年半前にこの部活を選んだ自分の選択は全く間違いないものだったと言い切れます。
 
後輩へ
 自分はうまくも強くもないけど一つだけ誇れるものが有るとすればそれは試合中の笑顔です。つらくても無理にでも笑うこと。そうすればプレーも変わると思います。
 そして一番言いたかったのは楽しむ心を忘れないで欲しいことです。試合も練習も常に真面目に、誠実に、どこよりも楽しんで、アゲアゲで横須賀らしく頑張って下さい。津田組なら絶対に目標を達成できると信じています。
松山先生へ
 二年半前の3月11日、日本にとっては大変な日だったかもしれないけど自分にとっては松山先生と、そして同時にラグビーと出会った大切な日です。あの日、あの場所に自分がいなかったらと思うと怖くてたまりません。ラグビーとも先生とも出会わなかったら、自分は今こんなに充実しているとは思えません。二年半ご指導本当にありがとうございました。 
三年生へ
 二年半、一人もやめずに一緒に頑張ってきた伊藤組の一員になれて本当に良かったです。自分が一度も少しもやめたいと思わなかったのはラグビーが好きなこともあると思うけど、それよりなによりみんなが好きだからだっただと思います。それくらい伊藤組でない自分はありえません。みんなにあえて本当に良かったです。二年半お疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。

両親へ
 自分を生んでくれて本当にありがとうございました。最後の試合、台風で見せられなくて本当に残念です。だからここで言わせてもらいます。2年半、いや18年間本当にありがとうございました。ラグビーに出会えたのも先輩、後輩、そして伊藤組のみんなにあえたのも全て二人のおかげです。怒られたことも励ましてくれたのも今では全部感謝しています。これからもたくさん迷惑かけると思うけどよろしくお願いします。 
 長々と色々書いたけどこうして改めてたくさんの人や出来事に感謝したり出来ているのはラグビー部の関係者だけでなく今まで出会ったすべての人のおかげだと思っています。ありがとうございました。』


シゲル
『幸せな2年半でした。心熱くなれるスポーツに出会い、誇りを持てる先輩に出会い、かけがえのない仲間に出会った。引退して、自分は幸せだったなと改めて感じます。正直こんな恵まれた高校生活になるとは思っていませんでした。これからの人生で、この高校生活よりも濃い時間は過ごせないのではないかと思います。
 ラグビーを通して、自分は多くの人達に支えられていたことを学びました。松山先生、赤羽さん、ラグビー部のみんな、学校のみんな。今までありがとうございました。』

 
ユウマ
『今朝も他校のラグビーバッグを見てこいつらには勝ちたいという自分がいました。まだまだ引退の実感は出てないようです。最後の試合はノートに書いていた目標を何も達成できず、試合がおわってもまた一からスタートすればいいという思いがあって、引退を感じませんでした。
 個人の後悔は自分は水曜も欠かさず朝練にいき続けましたし、アフター練習も塾がある時以外は必ず追い込みました。でも、いつも他のチームメイトより上達するスピードが遅いというので、自信がもてずにいました。だから、うまくなりませんでした。
ぜひ後輩たちには自信を持ってほしいです。小さな事でいいので得意なことを作って下さい。そうすれば、自分の努力は結果として帰ってきます。その結果はいつでるかわからないだろうけど引退するまでには一度はでます。努力を惜しまないで下さい。

 後悔ばかりの自分だったけど、一つだけ言えるのは、横須賀高校ラグビー部に入れて本当によかったと思います。たくさんの学校を見てきて、横須賀ほど元気なラグビー部はありません。だからその中に入れた自分は本当に幸せだなと思いました。
 伊藤組のみんなには俺からはなにもしてあげられなくて、助けてもらった事の方が圧倒的に多かったけど、最後に全員が試合に出れたことは本当に誇りに思います。これからはみんなとばか騒ぎできないのがとても寂しいです。でも、一生に残る大切な友達に出会えたことは自分にとって宝物です。
 松山先生、この三年間一番叱ってもらってありがとうございました。自分の間違いに気づけるようになりました。三年間情けない自分を応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。』

 
タイヨウ
『ラグビーに出会って、仲間を始め、多くの出会いに感謝しています。しかし最初は、体が小さくラグビーを楽しめていませんでした。自分が変われたのは、筋トレのおかげです。タックルができるようになり、楽しめるようになりました。楽しむと、どのプレーも上達は速いです。1、2年生も仲間と共に楽しむことを忘れなければ、結果はついてくると思います。最後になりますが、多くの人に支えられてやってこれた3年間でした。最高の三年間をありがとうございました。』

 
エイイチロウ
『 引退してしまった今、ラグビーが出来ない事にとても寂しく思います。辛いことが多くても、やっぱりラグビーをやっているのを思い出すと、一番楽しい時間だったと心から思います。 関東学院は本当に強かったです。新人戦の悔しさを晴らしたかったのですが、勝利には届きませんでした。
 悔しさは残っていますが、僕はラグビーをやって来て、本当に良かったと思います。まず、ラグビーというスポーツは本当に素晴らしいと思います。こんなに、頭を使い、戦術を考え、仲間のために体をは張るスポーツは、他にはないです。そして、仲間のために、体を張らせてくれた、素晴らしい仲間に出会えたこと、素晴らしい先生に出会えたことは、ラグビーをやらなければ、出会えなかったと思います。こんなにも、ラグビーが生活の一部どころか、大部分を占めるとは、思ってもいませんでした。

 僕は、この三年間でラグビーを学び、パスもタックルも出来るところまで伸ばそうと頑張ってきました。今振り返ると、自分にはまだ、少し上まで力を伸ばせるのではないかと思っていて、やはり、ラグビーが出来なくなると、もっとラグビーをしたかったと強く思います。こんなに素晴らしいラグビー部の一員として、三年間を送れたことは本当に幸せでした。
 また、これまでやって来れたのも、先生、マネージャー、OBの方、保護者の指導や応援があったからです。心の底から感謝しています。ありがとうございました。
 これから、この貴重な三年間を自分の人生の糧として強く生きて行きたいと思います。』

 
リョウゴ
『引退した次の日は全然実感がわかなくて次の日の朝練の準備をしていました。この生活が体に染み付いているんだなと感じました。一年生の時強引な勧誘にちょっと戸惑ったけど、ラグビー部に入る道を選んで本当に正解でした。毎日の練習、夏合宿や練習試合、三浦マラソンなどあげていったらきりがないほど、本当に辛くも楽しくもいろいろなことがあったなと思います。と同時にそんな楽しい毎日が思い出に変わってしまったというのも何か不思議な気持ちがします。

 この三年間を振り返ってみて、辛いこともたくさんあったけど、それでも辞めないで最後まで続けることが出来て本当によかったです。
 これからは、このラグビー部で培った楽しい思い出を糧にしていきたいと思っています。松山先生、赤羽さん、そしてラグビー部のみんな本当にありがとうございました。』

 
ケント
『あの時こっちにステップきってたら、あの時このコールをしていたらなど、引退試合を思い返すと、悔しくて悔しくてたまりません。もっともっとみんなとラグビーをしたかったです。
 でもこの3年間は本当にかけがえのない日々でした。ラグビーをほとんど知らない自分が、迷った末、ラグビー部へ入ったのは間違いではありませんでした。むしろラグビー部に入ったのは正解でした。
 最初は全てが新鮮で、トライやタックルが成功した時だけでなく、全てのことが楽しかったです。もちろん楽しい練習だけでなく、シボリやフィットネス、きつい練習などもたくさんあり、つらくて、嫌になるときがありました。でも隣を見ると、同じようにつらいけど頑張っている仲間がいて、自分もつらいはずなのにみんなのテンションをあげようと、声を張り上げてくれる仲間がいて、つらいのはみんな同じなんだと思うと頑張れました。
 だから自分は部活をやめたいと思ったことは一度もありませんでした。そして僕達の代は誰ひとり欠けずにプレーができました。本当に最高な仲間に出会うことができました。
 
 1、2年生へ、つらい練習や、部活が嫌になる時があるかもしれません。でもそんな時は仲間を見てください。みんな頑張っています。そして受け身になって練習をやっててもなんもうまくならないし、つまんないし、つらいだけです。だから、ラグビーを楽しんでプレーしてください。
 3年間本当にありがとうございました。横須賀高校ラグビー部に入って、ラグビーをすることができて、本当に幸せな3年間でした。』

 
ユウスケ
『関東学院戦が終わってから3日が過ぎた。授業中に雨が降っているのに気付くと「今日はグラウンド使えないか・・」と、練習の事を考えてしまうし、木曜日の夜なのに足は全然重くない。あんなに嫌だった坂ダッシュも今ではないのが不思議なくらいだ。
この2年半は人生で一番濃くてあっという間でした。ラグビーを教えてくれた松山先生、支えてくださった赤羽さん、保護者の皆様本当にありがとうございました。ラグビーだけでなく、人としても成長することができました。仲間のために体を張れる、ラグビーに出会えて本当に良かったです。
後輩へ
 面倒くさい先輩ばっかで大変だったろうけど、ついてきてくれてありがとう。これから辛い事もあると思うけど辞めないで下さい。それと最後に思ったのが、「継続は力なり」って本当だと思いました。でもただ続ければいいのではなく目標を持つこと。自分で決めて信じてやり続ければ力になるよ。
66期伊藤組へ
 みんながいたからやってこれました。これからもずっとよろしく。』

 
なつみ
『あんなにも終わりが見えなかったのに、今考えるととても短い二年半でした。伊藤組が引退してしまったこと、心の奥ではまだ信じ切れていないです。
 関東学院戦、みんなほんとうにかっこよかったです。この代のマネージャーをやってて辛いこと悲しいこと辞めたくなること沢山あったけど、伊藤組が大好きだから続けることができました。マネージャーとして高校生活を過ごせたことは決して間違いではなかったと、みんなに出会えてよかったと思いました。
 その中で支えてくれた松山先生、赤羽さん、両親、OBの方々、友達など多くの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。また最後に後輩マネージャー4人もここまでついてきてくれて本当にありがとう。引退しても大切な妹たちです。二年半ほんとうにありがとうございました。』

 
ケンタロウ
『「この仲間と1年生から一緒に頑張りたかったな」と今、一番に強く思う。改めてみんなに感謝したい。入学したり退学したりした自分だが、部に所属する形でラグビー部に関わるのがこれで本当の本当に最後だと思うとボーっとしてしまう。個人的には、みんなの様に1年生から通して燃えるようにやり抜いた事は一つもないが、最後の2ヶ月でみんなを微力ながら支えられたことが本当に嬉しい。
 そして、なっちゃんありがとう。絶対に話しかけにくかったであろう自分にいつも気さくに声をかけてくれて気持ちが楽だった。
みんな、ありがとう。』

  
 私的な話になるが、大学時代は早稲田の低迷期だった。毎日4時間を軽く超えるような猛練習に打ち込んだが、正月すら越せない代だった。卒業から2年後、カリスマ清宮監督のもと、早稲田の常勝時代が始まった。最先端のコーチングと合理的な練習。メディアには(私の生きた)清宮直前時代は、「悪しき慣習のはびこったダメな時代」のように否定される記事が並んだ。後輩の日本一は嬉しかったが、自分たちが必死で生きた時代を否定されることで際立つ合理的新時代と復活劇に、複雑な想いもあった。
 そんな中、まさにその昼日本一の栄冠をつかんだ3つ下の後輩・山下大悟(早大→サントリー→現NTT)キャプテンが、大隈講堂の前の優勝祝賀会でマイクを向けられ、口を開いた。

「今日の優勝は、僕たちだけの力ではありません。僕たちが下級生だったころ、報われなかったけど必死で戦い抜いた先輩たちがいました。結果は出なかったけど、絶対に諦めずに戦い続けた。そんな先輩方の、そんな日々が今日に繋がっての日本一だと思います。」

 確かこんな言葉だった。3つ下のキャプテンの言葉で、全てが報われた気がした。


 伊藤組の目標は叶わなかった。しかし、その諦めずに戦い抜いた背中と伝統は、確かに後輩たちに受け継がれたはずだ。いつの日か後輩たちがベスト8入りを果たしたとき、伊藤組の努力は報われる。伊藤組の日々が、時を経て、ゴールにたどり着く。
 10月28日、横須賀高校ラグビー部津田組が走り出した。伊藤組16人の夢と想いを乗せて。



 

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