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桐蔭・東海大相模戦 「変わるべきとき」

2014/05/18

 天国から地獄ではない。これが冷静で客観的な立ち位置。
 シード校の法政二高と関東学院を見事に倒して関東大会出場を決めた津田組は、準決勝で桐蔭学園に、3位決定戦で東海大相模に、手も足の何も出ずに大敗を喫して大会を終えた。

 ノーシードゆえ1回戦から6週連続の長旅だった。法政二高との一戦に照準を合わせ、「ベスト8入り」という津田組の最終目標を4月末にして果たした。昨年二度の大敗を喫した関東学院に完勝を収め、憧れだった関東大会出場権を手にした。
 津田組のメンバーが法政二高と関東学院を倒すためのラグビーを追究し徹底した。キックで相手にボールを渡し、敵陣に入ってDFでひたすら我慢。相手のミスボールを一気に切り返すスタイル。そのラグビーで桐蔭と相模相手にどこまで戦えるか。残念ながら全く通用するレベルになかった。

 桐蔭戦では蹴ったボールが返ってくることはなかった。相模戦ではボールを動かす意志を見せたが、アタック経験の少ないチームの攻撃力は全く足りなかった。あるレベルまでは守り切れるDF。しかしトップ3相手にはベストを尽くしても破綻した。
 乏しい攻撃力、トップ3には通用しなかったDF力。これが現実だ。しかし「ベスト8入り」を一大目標に掲げ、法政と関東に勝つラグビーを追究し、そのラグビーを貫徹して見事に目標を達成したのも揺るがぬ現実だ。そういう意味では、戦術も歩みも間違ってはいなかった。

 津田組はこれから変わらなければいけない。「目標に達せず、甘かった自分たちを戒めて変わる」ではない。「目標を見事に達成し、新たに高い目標を再設定するために変わる」だ。DFシステム、アタック方法、モラル、フィットネス。何もかもこれからはトップ3を倒すために再検討・再構築しなければならない。自分たちの実力が県で4番手に位置するなどという過信はしていないが、花園予選の目標を「ベスト4や8の維持」という斜め下の消極的なものに設定した瞬間、シード権も何もかも失うことになるだろう。「現状維持」などに3年生が夏をかける意味はない。それなら笑顔で世代交代した方がよい。

 秋の花園予選。準決勝で桐蔭学園と対戦するトーナメントとなることは決まった。津田組の新しい照準はそこだ。ミリ単位の可能性かもしれないが、そのミリをこじ開けるべく、一丸となって情熱と全人間力を懸ける。
 始まりは屈辱的大敗の方が分かりやすくて良い。ドラマ「スクールウォーズ」や映画「インビクタス」のように。






 

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