神奈川県立横須賀高校ラグビー部
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1年生デビュー戦 vs平塚学園 『ラグビーは少年を・・・』
2015/06/08
「ついにきたか」その日の朝、いつもより目覚めはきっと良かったことだろう。すべてのラガーマンにとって、一度きりの試合。人生初試合だ。その興奮と光景は、きっといつまでも記憶の片隅に残る。
6月7日、毎年恒例の1年生デビュー戦・平塚学園戦が平塚学園大磯グランドで行われた。平塚学園、経験者の数は毎年こちらとほぼ同数の2~3人。温かさと厳しさの両面を併せ持ち、ラグビーの文化的・教育的価値を大切にするチーム。実はたびたび公式戦でも対戦しているが、勝敗にかかわらず敵意を持ちにくい。きっとお互いを似た者同士としてリスペクトしているからなのかもしれない。
上級生の合同練習をみっちり行った後は、いよいよ1年生試合のキックオフ。両チーム、ルールは定かであるわけがない。ポジションもきっと仮にあてがってみた程度のもの。ただ一つ確かなものは、「負けたくない」の純粋な気持ちだけだ。
キックオフ。と思ったらさっそくダイレクトタッチ。1年生デビュー戦として台本通りのスタートだ。タッチライン沿いで見守る上級生たちからは温かい笑みと励まし。しかしその後の展開は、過去の1年生平学戦の中で最もタフな試合展開となった。
何しろ双方がよくタックルする。例年は優れた数名の選手のアタックであっさりとトライが生まれるものだが、今年に限っては全くそうはならなかった。突破を試みるボールキャリアーに、二の矢三の矢が、突き刺さりはできずともまとわりつく(ハルミは突き刺さる!)。前半は横高、後半は平学が攻め続けたが、必死のDFで実に引き締まった展開となった。
前半に再三強烈な突破を繰り返したヤスチカが相手を力でねじ伏せてトライを奪うも、後半は完全に平学優勢。粘り粘ったが同点トライを許した。ラスト1プレー、意地と意地のぶつかり合いは最後まで緩むことはなかった。平学ゴール直近に迫るも、守り切られてノーサイド。「5-5」の引き分けに終わった。前半に1本、平学がゴールラインを間違えた幻のトライがあっただけに、気持ち的には敗戦。存分にタックルし、タックルされた爽快感とともに、悔しさが残る結果となった。
ケンタロウ(ゲームキャプテン)
『まず、最初に引き分けてしまったのは本当に悔しかったです。もっと走ればよかったとか反省点がたくさん見つかったので日々の練習や自主練習を増やして次の試合こそ勝ちます。』
ハルミ
『昨日はボールをもらえる位置に入ることが中々できなかった。ディフェンスは肩から入るタックルができたので練習の成果がでた。もっと積極的にボールをもらってトライを狙っていく。』
タケル
『自分が平学戦を通して感じたことは、ラグビーをする上での覚悟が出来ていなかったということです。技能がどうという話ではなく、相手から逃げずにタックルし、味方が倒れればサポートに行くということが満足にできず、心の弱さを実感しました。これからの練習を通して、技能や筋力を上げていくのはもちろんのこと、精神力も鍛えていきたいです。』
ヤスチカ
『平塚学園との試合の前日に出た課題を意識はできていたけど、実際にできたかというとあまり実践はできなかった。例えば、列でアップしてディフェンスすることが出来ていなくてトライを許してしまった。なので、セブンスの試合までに課題を見直し、修正していい状態で臨みたい。』
本物のラグビーを、全ての局面で人格が問われる世界を初めて経験した。逃げるのか、体を張るのか。己を突き動かす力の源は仲間に対する責任感か、己のプライドか。動物的闘争心か、負けず嫌いの性格か、他人想いの優しい性格か。全員がしんどい状況で、自分が率先して一歩踏み出すことができるか。体の痛みは2~3日で消えるが、勇気が出なかった心の傷はしばらく消えやしない。
『ラグビーは少年をいち早く男にし 男に永遠に少年の魂を抱かせてくれる』
~ 元フランス代表主将 ジャン・ピエール・リヴ
高校時代、この言葉に酔った。 ようこそ、ラグビーの世界へ。
ここまでやって本当のラグビー = アフターマッチファンクション。
平学さん、本当にありがとうございました!
6月7日、毎年恒例の1年生デビュー戦・平塚学園戦が平塚学園大磯グランドで行われた。平塚学園、経験者の数は毎年こちらとほぼ同数の2~3人。温かさと厳しさの両面を併せ持ち、ラグビーの文化的・教育的価値を大切にするチーム。実はたびたび公式戦でも対戦しているが、勝敗にかかわらず敵意を持ちにくい。きっとお互いを似た者同士としてリスペクトしているからなのかもしれない。
上級生の合同練習をみっちり行った後は、いよいよ1年生試合のキックオフ。両チーム、ルールは定かであるわけがない。ポジションもきっと仮にあてがってみた程度のもの。ただ一つ確かなものは、「負けたくない」の純粋な気持ちだけだ。
キックオフ。と思ったらさっそくダイレクトタッチ。1年生デビュー戦として台本通りのスタートだ。タッチライン沿いで見守る上級生たちからは温かい笑みと励まし。しかしその後の展開は、過去の1年生平学戦の中で最もタフな試合展開となった。
何しろ双方がよくタックルする。例年は優れた数名の選手のアタックであっさりとトライが生まれるものだが、今年に限っては全くそうはならなかった。突破を試みるボールキャリアーに、二の矢三の矢が、突き刺さりはできずともまとわりつく(ハルミは突き刺さる!)。前半は横高、後半は平学が攻め続けたが、必死のDFで実に引き締まった展開となった。
前半に再三強烈な突破を繰り返したヤスチカが相手を力でねじ伏せてトライを奪うも、後半は完全に平学優勢。粘り粘ったが同点トライを許した。ラスト1プレー、意地と意地のぶつかり合いは最後まで緩むことはなかった。平学ゴール直近に迫るも、守り切られてノーサイド。「5-5」の引き分けに終わった。前半に1本、平学がゴールラインを間違えた幻のトライがあっただけに、気持ち的には敗戦。存分にタックルし、タックルされた爽快感とともに、悔しさが残る結果となった。
ケンタロウ(ゲームキャプテン)
『まず、最初に引き分けてしまったのは本当に悔しかったです。もっと走ればよかったとか反省点がたくさん見つかったので日々の練習や自主練習を増やして次の試合こそ勝ちます。』
ハルミ
『昨日はボールをもらえる位置に入ることが中々できなかった。ディフェンスは肩から入るタックルができたので練習の成果がでた。もっと積極的にボールをもらってトライを狙っていく。』
タケル
『自分が平学戦を通して感じたことは、ラグビーをする上での覚悟が出来ていなかったということです。技能がどうという話ではなく、相手から逃げずにタックルし、味方が倒れればサポートに行くということが満足にできず、心の弱さを実感しました。これからの練習を通して、技能や筋力を上げていくのはもちろんのこと、精神力も鍛えていきたいです。』
ヤスチカ
『平塚学園との試合の前日に出た課題を意識はできていたけど、実際にできたかというとあまり実践はできなかった。例えば、列でアップしてディフェンスすることが出来ていなくてトライを許してしまった。なので、セブンスの試合までに課題を見直し、修正していい状態で臨みたい。』
本物のラグビーを、全ての局面で人格が問われる世界を初めて経験した。逃げるのか、体を張るのか。己を突き動かす力の源は仲間に対する責任感か、己のプライドか。動物的闘争心か、負けず嫌いの性格か、他人想いの優しい性格か。全員がしんどい状況で、自分が率先して一歩踏み出すことができるか。体の痛みは2~3日で消えるが、勇気が出なかった心の傷はしばらく消えやしない。
『ラグビーは少年をいち早く男にし 男に永遠に少年の魂を抱かせてくれる』
~ 元フランス代表主将 ジャン・ピエール・リヴ
高校時代、この言葉に酔った。 ようこそ、ラグビーの世界へ。
ここまでやって本当のラグビー = アフターマッチファンクション。
平学さん、本当にありがとうございました!
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