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関東予選開幕 『静かな勝利の裏に』

2016/04/11

 3月下旬、関東予選に向けて3週間で6回の実戦経験を積んだ。

 湘南高校とのアタックディフェンスや宇野組追い出し試合を経て、3月21日は久々の公式戦。横須賀市大会。横高が初戦で横須賀総合を下したため、今年の決勝の相手は成長著しい追浜高校。常に横須賀を目指し、常に横須賀から技を盗み、打倒横須賀に燃える好集団。

 しかも、5年かけて追浜高校を見事に育て上げた監督がこの試合でチームを離れることが決まっていた。5年間の感謝を込めて、最後に監督を胴上げして見送りたいに違いない。メンタル的には受けに回ってしまいそうな予感を持ち、ゲームを迎えた。

 内容はチーム作りの過程で軸の不明確な横須賀に対し、「仕上げてきた」感がある追浜が食らいついてきた。優位に進めつつも、組織的でないアタックでスコアができない。DFは安定して守り続ける空気があったが、それも後半途中まで。最後はフィットネスが切れ、「やられるのか」の危険な空気が流れた。

 最終スコアは「5-0」。この試合に関しては、横須賀の出来が悪かったというより、追浜が素晴らしかったという総括でいいだろう。

 実はこの試合が横須賀にとっても5年間チーム支えてくださった赤羽トレーナの最終試合だった。笑顔で赤羽さんを見送ることできて本当によかった。危なかった…。

 


 3月26日、県立千葉高校との定期戦。お互いをリスペクトし、「定期戦」という名称のもとファーストジャージでのゲームとなった。例年は完勝、しかし今年は全く展開が違った。キックオフ早々に2トライを許し、相手に自信と強いメンタルを与えて勢いづかせてしまった。最終スコアは「31-24」。
DFに大きな課題を残した。

 

 ここまで市大会の2試合と県千葉戦。なんと3戦連続で1トライ差の勝利。接戦を勝ち切る経験は実に大きな財産だ。しかし同時に、自分たちが決して強くはないことを自覚し、やるべきことをやらなければ、過去の代のようには易々と勝利できないということを再確認させられた。


 3月31日、そんな中で行われた練習試合、帝京八王子戦。ここで想定外の大きな自信を手にすることができた。相手は数年前に湘南工大付属を関東大会に導くなど、高い指導力を持つ監督が立ち上げて4年目のチーム。今や立派なブランドと化した「帝京」の名のもとリクルートした経験者たちで構成される、昇り竜のチームだ。この6連戦の中で最も強度の高い相手と想定し、完敗を覚悟してのマッチメイクだった。


 相手の強すぎるエースに何度も弾かれた。それでも闘志は衰えることなく戦い抜くことができた。最終スコアは「26-0」。塩島組発足以来の快勝となった。

 4月2日、東京の桐朋高校とゲーム強度のアタックディフェンス。この5戦の整理を行い、いいイメージで圧倒して春休みを締めくくった。


 4月10日、いよいよ関東予選が開幕した。初戦の相手は新人戦同様、またも横浜栄高校。ウォームアップから、何か元気がなかった。会場ののどかな景色のように、なんだか静か雰囲気。経験値の浅いチーム。初戦特有の緊張があったのかもしれない。


 ゲーム内容は悪くはないが良くもない。力差があったので、やりたいイメージのアタックはできた。しかし圧倒しているのに、ペナルティーとセットプレーのミスをいつまでも続けた。ブレイクしているゲームなのに、50分間いつまでも停滞感が消えなかった。ウォームアップ同様、静かな静かな「86-0」。最後も敵陣ゴール前の「タップキックミス」で沈黙のノーサイドを迎えた。

 次の相手は神奈川工業高校。実はこの5年間、横須賀以外にシード権を獲ったことのある公立はこの神奈川工業だけだ。部員数も横須賀よりもはるかに多く、体も大きい。経験のあるカリスマ指導者がビシッとたたき上げて作るチーム。

 しかし、相手がどこでも我々がやるべきことは変わらない。この6戦+1回戦で、やるべきことは一戦ごとにより明確になった。冬とは確かに異なる地力と自信も手にした。だからこそ、「86-0」なのに誰一人笑顔になれなかったのだ。

 相手がいいチームあればあるほど、競ったゲームになればなるほど、勝った瞬間の喜びは大きい。2回戦、緊張感のあるゲームを楽しみたい。
 


ホームでのゲームが多かったので、アフターファンクションを楽しめました。




部の未来のために、伝統継承のために、今年も勧誘頑張ってます!

 

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