大きくする 標準 小さくする

神奈川工業に完勝 『2年前に見た光景』

2016/04/18

 前日からボールに水と泥をつけて練習するなど、ある程度覚悟はしていた。でもこんなになるとは…。暴風強雨。年に一度かというほどの厳しいコンディションの中、神奈川県予選2回戦、神奈川工業高校戦が行われた。
 前回記事に書いた通り、部員数も横須賀の
1.5倍。身体も明らかにうちより大きい。コンタクトプレー、特にFWのゴリゴリ系に強みを持つチームと想定した。つまり、この風雨は相手にとっては願ってもない天候なのかもしれない。
ゲームテーマは「相手の強みである格闘部分で圧倒すること」。そして「雨風に適応した冷静なゲームメイク」。

 ゲーム前のトスに勝ったキャプテンが選んだのは、陣地「風上」。私としては、実はトスに勝った場合は「風下」を選びたいと思っていた。前半をロースコアで耐えしのぎ、後半の勝負の時間に風を味方にイケイケでゲームをもっていく。その逆が負けパターン。今までそういうゲームを実に多く見てきた。

 キックオフ10分前に主軸数名を集めて「トスに勝ったらどうする?」と確認したところ、全員一致で私の意と異なり、「前半風上」を望んだ。「前半に差を付けられなかったら厳しいゲームなるな…」やや不安だったが、彼らの意思を尊重した。これが大当たりだった。


 序盤こそ集中力の高い相手に簡単にスコアはできなかったが、暴風を背に敵陣に毎回簡単に進むことができた。雨風に応じた隙のないゲームメイクで、主導権を握り続けた。「20点リードは欲しい」と思っていたが、取りどころでしっかりスコアし、「22-0」で折り返す理想的な展開となった。

 強風と向かい合う後半、キックは蹴れない。長いパスも使えない。その条件の中、シュウヘイが憎いほど的確なプレー選択を続け、追加点を奪った。スコアと時間から、もう蹴ることができなくなった神奈川工業は、あれほどの追い風を受けても蹴らずに攻めるしかなかった。そこにDFで圧力をかけ、切り返してスコアを広げた。理想的な展開。最後はリザーブ全員を投入しつつ、「44-0」という想定以上の大差をつけての完勝となった。



コウタロウ

『個人としてもチームとしても課題はありますが、ゲーム前に決めたことをしっかりやりきって勝つことができ良かったです。デフェンス面に関して予選2試合を完封で終えることができとてもいいものを得ることができたと思います。今週やるべきことを整理して法政戦に向け一週間いい準備をしていきたいです。』


シュウヘイ

『コンディションが悪い中でのゲームになりましたが、ゲームメイクや組織の部分で自分達のやりたかったプレーができたと思います。チームの勢いを落とすことなく、次の一戦に向け最善の準備をしていきたいです。』


ユウト

『悪天候の中での試合でしたが、自分達が培ってきたラグビーができたと思います。個人的には新人戦で負けたときから励んできたフィジカルと走り込みの効果からトライも取れたので良かったです。次は法政戦。津田組や宇野組でのリベンジを目指してチーム一丸となって頑張ります。』


 

 ついにたどり着いたシードとの対戦。次の相手は近年最強の呼び声も高い法政二高。実力では大きな差がある。勝つにふさわしい実力など持ってはいない。しかし、何度かに一度くらいなら大波乱の結果を残せる可能性はあると言ってもいい流れが、春休み以降できている。

 思えば2年前、津田組は一発勝負で県3位だった法政二高を倒してしまい、そのまま関東大会まで行ってしまった。入学直後の現3年・コウタロウたちは、その奇跡の光景を目に焼き付けた。
http://yrfc.d2.r-cms.jp/topics_detail1/id=244

 今度はもうやるべきことを出し切るだけ。結果に対して緊張する必要も全くない。この3週間で目に見えぬ勢いも背中に乗っている。1週間最善の準備をし、結果を臆せず楽しんで「横高らしさ」を爆発させたい。

入部を決意した1年生たち。中央は3年前の伊藤組キャプテン伊藤智将と昨年の宇野組マネージャー伊藤真李琴の弟!

 

週間カレンダー

25(月)
26(火)
27(水)
28(木)
29(金)
30(土)
31(日)

コメント

名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル

画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード: