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3回戦・柏陽高校戦 『同志』

2016/10/24

 横須賀対柏陽。ドラマチックなライバルストーリーと、愛と優しさ溢れる素敵なOB会を持つクラブ同士の対戦。ただラグビーという球技をマイペースに楽しめばいいわけではない。クラブに歴史や文化があるから、「強くなりたい」はときに「強くならねばならない」の圧力にも姿を変える。歩んできた道のりは、きっと似ている。

 入試の高いハードルは、経験者獲得を限りなく困難にする。必死の勧誘活動の末、やっと入ってもらった新入生。そこからは「部存続のために辞めさせない」とチーム強化の両立のバランスは、もどかしく苦しい。何しろラグビーがやりたくて入学した部員などほとんどいないのだ。四方八方から勉強や進路のプレッシャーを浴び続け、モチベーションが消えかけることもある。

 それでも「この仲間たちと一緒にいたい」「自分だけ諦めて逃げたくない」などの想いに何とか支えられ、憧れと尊敬に値する先輩の姿を見て、いつしか「辞めない」「強くなる」の腹をくくる。そこからやっと、プレーヤーとしての上達が始まる。ラグビーが楽しくなってくる。心身ともに、少年は一歩ずつ大人へと変貌していく。
 
 両チームにとって、きっと変わらない事実だろう。自分が悩みながら歩んできた道のりを、目の前に対峙する別の色のジャージをまとった者たちも経験してきたのだ。
 前日のジャージ授与ミーティング。一人の部員が口を開いた。
「今頃、柏陽はどんな想いなんだろう?きっと横須賀と同じように今まで必死に努力してきたはずだから・・・。」
倒したい気持ちともに、リスペクトと愛情を抱かずにはいられない。しかしそれでは闘えないから、ひとまず「ぶっ飛ばす」以外の気持ちはポケットにしまっておく。

 10月22日、塩島組花園予選3回戦。柏陽高校戦が行われた。直前にチームの軸とも言えるスタメンFBを病気による緊急入院で欠いたスクランブル布陣。先週の松陽戦のようには決していかない、厳しい展開が予想された。
 試合は想定通り。アタックで力を発揮することができなかった。先週の松陽高校同様、この戦いに覚悟を決めて臨む必死のDFのプレッシャーを前に、攻撃の重要な柱を突然欠いた急造アタックラインは上手くかみ合わず、ハンドリングエラーを多発。攻めてはミス。もどかしい停滞感が漂う時間が多かった。

 それでもゲームに危ない空気が一度たりとも流れなかったのは、DFで圧倒することができたからだ。柏陽が攻めれば攻めるほど後ろに下がり続けるほど、前に出て浴びせ倒すタックルを見舞い続けた。点差がいくらついても、全力を尽くし切ることが同志へのリスペクトと信じて。
 最終スコアは「60-0」。DFによる完勝。縁とストーリーのある相手を倒し、いよいよ決戦へ場に駒を進めることができた。

 
コウタロウ
『たくさんの応援ありがとうございました。アタックではミスが多くまだ課題が残りましたが、ディフェンスではよく意思統一をしてやると決めたことが達成でき、手応えを得ることができました。また一週間、自分たちがやってきたことを出せるようにチャレンジを楽しんで良い準備をしていきたいと思います。相模戦はいつも応援してくださっている皆さんに恩返しできるよう、気迫を前面に出してプレーしていきたいと思います。応援よろしくお願いします。』
 
シュウヘイ
『たくさんの応援ありがとうございました。公式戦という緊張感の中、エラーやミスもありましたが、相手の気迫を上回るDFで完封することができ、チームとしての成長を感じることができました。
次はいよいよ相模戦になります。やるべきラグビーの準備、イメージは整っています。2、3回戦で戦った2校の想いも引き継いでチーム一丸となって臨みます。応援よろしくお願いします!』
 
タイガ
『今回の試合は、伝統と伝統、意地と意地のぶつかり合いであり、横須賀高校ラグビー部の真価を問う試合だと心得て臨みました。相手に隙を与えないDFと要所、要所でトライを重ねて前半で相手の気合いに圧力をかけ、後半でも圧倒することによって柏陽高校ラグビー部への最大の敬意を示すことが出来たと思います。松陽高校、柏陽高校の涙と思いも背負って、塩島組の3年間を全て懸けて、相模を倒すべく挑みかかります。』

 
 いくつもの時を超えて、ついにたどり着いた。10月30日、相手は東海大相模。100名近い潤沢な選手層を有して昨年度花園に出場するなど、すっかり全国区のチームになった超強豪校。もう誰が見ても明白な力差だ。
 我々には失うものも恐れるものも何もありはしない。ただ挑みかかるだけ。目に焼き付けてきた先輩たちの姿のように。横須賀らしく。勇猛果敢にアゲアゲで。僅かな勝機を求めてやるべきことは、もう明確に定まっている。

 
大津史上最多かというほどの大応援!幸せです!本当にありがとうございました!

10年前に部員0の状態から自分が創った(蘇らせた)チーム。フェニックスの愛称も蒼いファーストジャージも部歌すらも、当時の部員たちと一緒に私が作った。自分が作ったファーストジャージ同士の対戦。不思議な感じでした。

Aチームがクールダウン中に、Bは部内マッチで己を磨く。

今年もマネージャーによるサプライズカレーパーティー!



 

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