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坂東武者ブログ

エディ・ジョーンズ&ジェイク・ホワイト コーチングセミナー

投稿日時:2010/07/08(木) 22:10

 7月3・4日が試験前で部活OFFという幸運。慶応大学ラグビー部(正式名称は蹴球部)主催で行われた「エディ・ジョーンズ&ジェイク・ホワイト コーチングセミナー」に参加した。2日間とも朝から夕方まで講義とグランド指導がバランス良くぎっしり詰まっており、全国各地から参加した約100名の指導者が、エディとジェイクの指導に釘付けになった。

贅沢なことに慶応大学のレギュラー陣がデモンストレーター

 紹介しておくと、エディは01年にブランビーズを(スーパー12)優勝に導き、03年は豪州代表としてW杯準優勝。07年は南アフリカのテクニカルアドバイザーとしてW杯優勝に貢献した。ジェイクはその07年W杯優勝に導いた南アフリカ監督。長い間、「オーストラリアvs南アフリカ」は「エディ対ジェイク」だった。そんな名実ともに世界最高峰の二人が日本でコーチングセミナーを開く情報をキャッチし、すぐに飛びついた。 

 とはいえ、海外のコーチングを盲目的に崇拝しているわけではない。かつてシドニーにオーストラリアコーチ資格を取りに行った。一昨年はウェリントンで行われたニュージーランドコーチングキャンプに参加した。立教大学コーチ時代にはスポットでフランスのコーチを招いたこともある。感じたことは色々・・・。つまりセミナーによっては感動も落胆も。そんな経験から得た教訓。「批判的に斜に構えて聞いたら何も得られない。内容に無駄や現実的に??と感じることも含まれているが、まずは全てを吸収した後に取捨選択して捨て去る」という、当たり前といえば当たり前の教訓だ。

 そしてこういうセミナーで得られる大事なメリットの一つが、ラグビー界での人脈が広がることだ。先月来てくれた中京大学中本監督も、帝京大学古田コーチも、東海大学木村監督も、日本大学加藤監督も、みんなシドニーの同期受講者として知り合い、今でもよくしてもらっている。NZキャンプでも日本中にコーチ仲間ができた。そんな縁に胸をときめかせつつ、会場に足を運んだ。

 おおっ!やっぱり!主催者だからいて当たり前だが、長年ラグビーマガジンやTV解説を通じて最もラグビー理論を教えてもらっている師匠(一方的にそう思っている)・林雅人監督がいる。帝京の岩出監督の姿も。「あ!永友洋司さんだ!お!廣瀬佳司さんだ!」TVで見て憧れていた人たちがあっちこっちに。いやー刺激的だ!有名人だけでなく、もともとの知人もたくさん。「お久しぶりですね!」と声を掛け合っているうちに、夏合宿のスケジュールがあっという間に埋まってしまった。

スプリングボクスやブルズの映像を用いての解析

 1日目はラグビー理解、スクラム、ラインアウト、フェーズアタック。2日目はスローボールマネージメント、ブレイクダウン、ディフェンス、ラグビー分析。それはそれは充実した内容だった。行きのコンビニで買ったノート(B5版60P)は、セミナー終了にぴったり合わせたように1冊使い切った。まったく抽象的ではなく見事なほど具体的。「その考え方はワールドラグビーだからなぁ」という非現実感はなく、あくまで最新ルールのもとで考え尽くされたからこその現実的な理論ばかり。目を輝かせたまま2日間のセミナーを終えた。

エディさん、ジェイクさん、林監督、慶応大学の皆さん、素晴らしいセミナーをありがとうございました!

慶応大学のAチーム対Bチームのアタックディフェンスで実践コーチング