神奈川県立横須賀高校ラグビー部
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稲垣組ファーストゲーム 『大切なこと』
2010/11/29
11月28日、気持ちの良い秋晴れのもと、横高ラグビー部稲垣組のスタートとなる新人戦初戦が行われた。熊坂組引退直後の試験休みから1週間、気分転換のタグラグビーや方針決定などを行っていたため、この日までは「助走」のような期間。この日を1年間のスタートと位置づけた。相手は強豪中学チームを抱える関東六浦と屈強さが売りの神奈川工業の合同チーム。「合同」というと部員数不足の学校が公式戦に出場するための救済的な措置だが、この2校は明らかに「連合」もしくは「選抜」という言葉の方が相応しい。両校合わせて30名近いメンバーから選ばれた15人。それも鍛え上げられたに違いない両校からだ。新チーム発足以来、練習試合どころか合同練習さえしていない横高にとっては、油断などできるわけがない。
試合の4日前の水曜日、「すべての先入観や実績を排除してセレクトする」と伝え、新人戦初戦メンバーを決めるセレクションマッチを行った。7人×4チームが、予想以上に激しい攻防を繰り広げ、レギュラー入りに向けてアピールした。狭いスペースでの試合だったため、繰り広げられるのは激しいタックルとコンタクトの連続。シード校に挑むに際し、最後は最も重要となる「メンタル、責任感」をチェックした。メンバーに入る可能性が大きかった選手が何人かケガをしてしまったが、激しく火花の散る有意義なセレクションマッチとなった。
11:00 稲垣組初戦 キックオフ
関東六浦も神奈川工業も、ラグビーに対する価値観や戦術が昔から実に分かりやすいチームだ。球技ではなく格闘技。肉弾戦を好み、キックやパスよりもコンタクトプレー中心に泥臭いラグビーを徹底する。そんな対戦相手に対していかに戦うべきか。「上手さは狂気をかわせない」がラグビーの鉄則だ。格闘技にこだわる相手に、球技的にかわそうとするのではなく格闘技でねじ伏せに行く。FW勝負を好むチームにはFWで真っ向粉砕を狙う。闘志が結果に影響を与えるラグビーでは、忘れてはならない常套手段だ。何しろまだ戦術的な部分など手付かず状態。メンバーが変われば戦術も変わる。この日は「DFで勝つ。格闘技で圧倒する」をテーマに臨んだ。
流れが悪い。つめが甘く、取れそうで取れない感じが早慶戦の早稲田敗北を思い出させる。スタメン中に1年生が8名という若いチーム。ピンチとチャンスの嗅覚、ゲーム中の視野は一刻も早く習得しなければならない。上手くないゲーム運びながらも10点を先取したが、スクラムから相手のサインプレー1発でBKのハーフ団以外全員(12・13・11・14・15)がDFでそれぞれミスを犯し、触られずに失トライ。チームの未熟さを露呈した。その後1トライを奪って突き放すも、集中力なくこぼしたボールを相手WTBに運ばれて失トライ。重い空気のままノーサイドを迎えた。「17-12」。
スタート地点として細かい反省をするつもりはない。力がないことも準備がないことも明白だ。それよりも危機感を感じたのは試合後だ。試合直後、関東六浦と神奈川工業は延々とフィットネスやフルコンタクトで壮絶な(彼らにとってはいつもの)練習を始めた。ふがいない戦いをした横高は、延々と話しの時間。「次に対戦するときには・・・」という次元ではなく、ノーサイド直後のわずか30分間でこの試合の5点差などとっくにひっくり返された気がした。試合後に話し合うのは大切だ。記憶のフレッシュなうちに振り返り、知的にお互いを高め、修正方向を明確にする必要もある。しかしあんな試合の直後であれば、話し合いよりも一刻も早くふがいなさへの怒りを個人練習にぶつけて欲しかった。
T I
『キャプテンとしての試合は初めてだったので前日はかなり緊張しました。何とか勝ちましたが、今回の試合で今までは先輩に頼っていたんだなと痛感しました。プレー面ではもちろんですが、雰囲気作りという所で一番感じました。まだまだキャプテンとしての仕事が出来なくて、他の部員には迷惑かけたんで次の試合はもっと周りを見て声を出していきたいです。』
ぽんひろ
『自分達の代での初の試合で勝つことができ、とても嬉しいです。ただ、内容に納得している者はだれもいないと思います。初めて番号をもらい浮かれていた者や他人に任せ声を出さなかった者がいたりとこのままでは次は確実に負けると思います。そうならないために、一人一人が一度きちんとラグビーと向き合って欲しいです。 』
プリンセスかなやま
『稲垣組が始まって初めての試合でした。今回のスタメンは前の週に行った部内マッチでタックルに激しくいった順に選ばれた。だから自分はこの試合でタックルをガツガツいって相手にトライさせないようにDFしようと意気込んでいた。しかし試合では自分のミスであっさりトライを取られてしまいホントに情けないです。』
たっくん(初公式戦初スタメン)
『今回の試合は、思うように体が動かずチームには迷惑をかけてしまいましたが公式戦の空気を感じられて良い経験になったと思います。そして、もっとスキルアップしなきゃいけないなと思いました。』
冷静な横高、理にかなった横高、そんな横高などシード私立にとって取る足らない弱者だ。激しく感情的な横高、がむしゃらな横高、野蛮でストイックな横高、そんな横高であってこそ何かを起こす恐ろしさをまとうことができる。試合後の30分間、土に塗れ叫びながら生タックルを繰り返す相手と、アスファルトに座りいつまでも話し合う横高。稲垣組のスタートは、試合ではなく試合後に重大な問題を露呈する結果となった。「理を追求するが、最後は理屈じゃない」「激しい感情、狂気、闘志、それなくして横高ラグビーはなし」 。絶対に忘れてはならない、たいせつなこと。
試合の4日前の水曜日、「すべての先入観や実績を排除してセレクトする」と伝え、新人戦初戦メンバーを決めるセレクションマッチを行った。7人×4チームが、予想以上に激しい攻防を繰り広げ、レギュラー入りに向けてアピールした。狭いスペースでの試合だったため、繰り広げられるのは激しいタックルとコンタクトの連続。シード校に挑むに際し、最後は最も重要となる「メンタル、責任感」をチェックした。メンバーに入る可能性が大きかった選手が何人かケガをしてしまったが、激しく火花の散る有意義なセレクションマッチとなった。
11:00 稲垣組初戦 キックオフ
関東六浦も神奈川工業も、ラグビーに対する価値観や戦術が昔から実に分かりやすいチームだ。球技ではなく格闘技。肉弾戦を好み、キックやパスよりもコンタクトプレー中心に泥臭いラグビーを徹底する。そんな対戦相手に対していかに戦うべきか。「上手さは狂気をかわせない」がラグビーの鉄則だ。格闘技にこだわる相手に、球技的にかわそうとするのではなく格闘技でねじ伏せに行く。FW勝負を好むチームにはFWで真っ向粉砕を狙う。闘志が結果に影響を与えるラグビーでは、忘れてはならない常套手段だ。何しろまだ戦術的な部分など手付かず状態。メンバーが変われば戦術も変わる。この日は「DFで勝つ。格闘技で圧倒する」をテーマに臨んだ。
流れが悪い。つめが甘く、取れそうで取れない感じが早慶戦の早稲田敗北を思い出させる。スタメン中に1年生が8名という若いチーム。ピンチとチャンスの嗅覚、ゲーム中の視野は一刻も早く習得しなければならない。上手くないゲーム運びながらも10点を先取したが、スクラムから相手のサインプレー1発でBKのハーフ団以外全員(12・13・11・14・15)がDFでそれぞれミスを犯し、触られずに失トライ。チームの未熟さを露呈した。その後1トライを奪って突き放すも、集中力なくこぼしたボールを相手WTBに運ばれて失トライ。重い空気のままノーサイドを迎えた。「17-12」。
スタート地点として細かい反省をするつもりはない。力がないことも準備がないことも明白だ。それよりも危機感を感じたのは試合後だ。試合直後、関東六浦と神奈川工業は延々とフィットネスやフルコンタクトで壮絶な(彼らにとってはいつもの)練習を始めた。ふがいない戦いをした横高は、延々と話しの時間。「次に対戦するときには・・・」という次元ではなく、ノーサイド直後のわずか30分間でこの試合の5点差などとっくにひっくり返された気がした。試合後に話し合うのは大切だ。記憶のフレッシュなうちに振り返り、知的にお互いを高め、修正方向を明確にする必要もある。しかしあんな試合の直後であれば、話し合いよりも一刻も早くふがいなさへの怒りを個人練習にぶつけて欲しかった。
T I
『キャプテンとしての試合は初めてだったので前日はかなり緊張しました。何とか勝ちましたが、今回の試合で今までは先輩に頼っていたんだなと痛感しました。プレー面ではもちろんですが、雰囲気作りという所で一番感じました。まだまだキャプテンとしての仕事が出来なくて、他の部員には迷惑かけたんで次の試合はもっと周りを見て声を出していきたいです。』
ぽんひろ
『自分達の代での初の試合で勝つことができ、とても嬉しいです。ただ、内容に納得している者はだれもいないと思います。初めて番号をもらい浮かれていた者や他人に任せ声を出さなかった者がいたりとこのままでは次は確実に負けると思います。そうならないために、一人一人が一度きちんとラグビーと向き合って欲しいです。 』
プリンセスかなやま
『稲垣組が始まって初めての試合でした。今回のスタメンは前の週に行った部内マッチでタックルに激しくいった順に選ばれた。だから自分はこの試合でタックルをガツガツいって相手にトライさせないようにDFしようと意気込んでいた。しかし試合では自分のミスであっさりトライを取られてしまいホントに情けないです。』
たっくん(初公式戦初スタメン)
『今回の試合は、思うように体が動かずチームには迷惑をかけてしまいましたが公式戦の空気を感じられて良い経験になったと思います。そして、もっとスキルアップしなきゃいけないなと思いました。』
冷静な横高、理にかなった横高、そんな横高などシード私立にとって取る足らない弱者だ。激しく感情的な横高、がむしゃらな横高、野蛮でストイックな横高、そんな横高であってこそ何かを起こす恐ろしさをまとうことができる。試合後の30分間、土に塗れ叫びながら生タックルを繰り返す相手と、アスファルトに座りいつまでも話し合う横高。稲垣組のスタートは、試合ではなく試合後に重大な問題を露呈する結果となった。「理を追求するが、最後は理屈じゃない」「激しい感情、狂気、闘志、それなくして横高ラグビーはなし」 。絶対に忘れてはならない、たいせつなこと。
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