神奈川県立横須賀高校ラグビー部

　本来明るい性格でユーモア溢れる上級生。ところどころネタや笑いが散りばめられる。しかし現状は、おそらく例年よりも切実な雰囲気かもしれない。もちろんそれは、上級生が、横高ラグビーが危機感を感じているからだ。シードを落ち、公立NO１の座も揺らいだ。いつの間にか文武両道当たり前の雰囲気も消えつつある。今何が起きてどんな状態になっているのか4月になって考え抜いた。学年別ミーティング。アイデアシートの作成。その中からチームで改善すべき点は50個近く出てきた。「チームを蘇生したい！」誰しもの心の叫び。その思いを実現すべく、４月から班活動というスタイルを導入した。紹介すると、

「ストラテジー班」　：　戦術の構築、各種分析、練習メニューの作成。

「ストレングス班」　：　ウェイト＆フィットネス、肉体改造全般。

「モラル班」　：　誇り、人間力・チーム力の育成。感謝、責任、気遣いなどチームで守るべきモラルをリードする。

「パッション班」　：　横高ラグビーの象徴。湧き出るエナジー、あふれ出すユーモア。チームに情熱と笑いを！

「コンディショニング＆マネージメント班」　：　メディカル全般、栄養指導、総務、練習補助など。

ダイスケ（キャプテン）

「自分たちの代で自分が主将に選ばれて部員のみんなはついてきてくれてたのに公式戦で勝つ事ができなくて悔しいし、申し訳ないです。つらいメニューだってやってくれたのに本当に申し訳ないです。関東大会予選でも自分はケガをしてみんなに迷惑をかけてしまいました。ケガを隠してやっていた人もいたのに練習に参加せずにいた自分が許せません。今回、松山先生と新入生を迎えて横須賀高校ラグビー部が新しくなる事はチームが変わるチャンスでもあるし、自分自身が変わるチャンスでもあると思います。ケガを言い訳にするような妥協する自分でありたくないです。花園予選ではみんなの為にも自分の為にもどんな学校でも勝ちにいきます。そのことに大きな意味があると思うし、一番楽しめるのは結局勝つ事だと思います。大会が終わった後に後悔が無いようにラグビー部を楽しみながら頑張っていきます。」

てつ（FWバイスキャプテン）

「松山先生を新しい監督に迎え、今まで見えていなかった自分達の弱さが見えてきました。また、練習メニューや練習中の空気にも変化が起こりました。コーチも新たになり、横校の縦の繋がりだけでない繋がりができ、より多くのことが吸収できる環境が整いました。また新入生もマネージャーを含め21人も入り、とても感謝しています。この新体制での残り６ヶ月間、これまでとの違いに戸惑うのでなく、その違いから、吸収できることをすべて吸収し、自分が信じて来たものは信じていこうと思います。そして、秋には絶対「浮津組」を越えたい。越えなければいけない。「ベスト８」ではなくあの浮津組を。それが、この環境を作ってくれたすべての人に対しての感謝の表し方だと思う。そして、そこに向かう姿こそが、いま俺たちが見せなければいけない姿だと思う。そのためにも「時間は有限、努力は無限」を合言葉にがむしゃらに、ひたむきに、努力していきたいと思います。ストラテジー班メンバーとしては、セットプレーをしっかりと分析し、そこから試合全体の流れを掴めるようにしていきたいと思います。」

バズ（BKバイスキャプテン）

『シード権奪取。これが今年度の熊坂組の目標です。半年前に浮津組が残してくれたシード権を新人大会予選で落とし、関東大会予選でも初戦敗退という不甲斐ない結果を残してしまいました。そんな状況の中、顧問が松山先生に変わりチームの雰囲気も変化していく中で自分に何ができるのか。それは今までの2年間で積み上げてきたものを信じ、さらにその上に松山先生から吸収したものを積み上げていく事しか無いと思います。なので、ただそれだけをひた向きに頑張っていきます。今年は一年生がマネージャーを含め21人も入ってくれて、経験者が7人も居るという恵まれた環境なので、一年生には経験者に気圧されする事なく切磋琢磨していってほしいです。松山先生が言うように、今年は県横にとって激動の年になると思います。でも弱気になるのではなく強みにかえて、目標達成さらにはそれ以上を狙ってチーム一丸となって頑張っていきたいです！ストラテジー班としてもSOとしても、チームが勝てる作戦をしっかり立てていきたいです！』

ストラテジー班（キャプテン、両バイス＋メンバー5人）

TI

『２年の中で一番経験があるのでその経験を生かしていきたいです。よろしくお願いします。』

プリンセスかなやま

『チームの戦術や練習方法を考えると共に、ストラテジーで話し合った事をメンバーに伝えていきたいです。』

ヒロシ

『ストラテジーの一人としてみんなが一番良い動きが出来る練習・戦略を立てるように頑張りたいです。』

ストレングス班

ジョジョ

『ストラテジーの班長として月曜、木曜のウエイトを充実させチームメイト全員がしっかりとした体をつくり、プレーに自信が持てるようにさせます。』

さむらい

『ストレングスとして、自分の目指していることは、「あいつがこうこうこういうウエイトをしてあの筋肉がついた。だから俺もあいつみたいなウエイトをする。」みたいな感じで自分に筋肉をつけながら尊敬されるようなストレングスをめざします！そのためにバリバリ筋肉をつけていきたいです！』

JUN

『１年生ストレングスとして、まだまだ未熟ですが一生懸命先輩のしていることを吸収していきたいです。今はウェイトを部活でしてないので、ストレッチ(方法や筋肉の伸びかたなど)を勉強しています。』

モラル班

シュウ

『横須賀高校ラグビー部が学校や地域をより良くし、もっと応援されるチームになれるよう頑張ります。』

バンブー

『部内のモラル向上のために気付いたことは注意できるようにしたいです。掃除やごみ拾いも徹底していきたいと思います。』

キャベツ

『モラルとしての意気込みあまり物事に対して注意をできる性格ではありませんが、しっかりと僕なりの意見を言えるように頑張ります。』

パッション班

ボビー

『パッションの名に恥じぬよう情熱的で熱いプレーを心掛け、練習では周りの奴より大きな声を常に出す。チームを盛り上げていけるよう頑張ります!!』

アル

『自分はパッションのほかのメンツと違ってギャグをかませるわけではないので、とにかく声を出してチームを盛り上げたいと思います！』

まっすー

『笑いの絶えない情熱溢れるチームになるよう自分の力全部出し切って頑張りますのでよろしくお願いします！』

くわまん

『自分は体力も知識も無く、チームの中では一番劣っています。けれど、そんな自分でも、声を出してチームを盛り上げていく事で、チーム全体をプラスに導けると思います！パッションとしての仕事をこなし、チームに貢献していきたいです！』

ちばちん

『横須賀高校ラグビー部はどんな事にも熱くなり、情熱を持って１プレー、１プレーに全力を尽くしていきます！そのためにも毎日の練習を大切にして行こうと思います!!』

JP

『先輩や後輩、技術の差などはパッションには関係ないと思うので、精一杯声出していきたいです。』

コンディショニング＆マネージメント班（MG全員）

ちば

『マネージャーの仕事は部員さんを助けることです。当たり前ですが、一番大切なことだと思います。だから頼ってください。がんばるみんながいるからがんばれるんです！よろしくお願いします。』

おっちゃん

『筋肉作りに適した食事の内容や仕方を学び、ＭＧという立場から少しでも部員の力になれるようがんばります！』

疲れがたまったGW中盤は、パッション指揮でウォームアップ

　現状の分析はできた。覚悟はできた。ダイスケ組の残された約半年は、間違いなく想像を絶するスピードで過ぎ去るだろう。これまでの３倍速で季節は流れる。やるなら今しかない。変わるならこれが本当に最後のチャンスだ。男気溢れるダイスケ組。新人戦、関東予選の悔しさや虚しさは、すべて花園予選の勝利で晴らす。それに相応しいチームになるために、相応しい積み重ねをするだけ。相応しい過ごし方をするだけ。今こそチームと個人にまとわりついていた甘さと曖昧さを絶滅させよう。１週間１日1時間の質を濃縮させ、破壊的創造活動をみんなで楽しもうじゃないか！どんなときもスマイルで！！