神奈川県立横須賀高校ラグビー部

　タマリバクラブ。2000年に早稲田大学ラグビー部OBを中心にクラブを立ち上げ、神奈川県３部からスタート。無敗のままにクラブ日本一に駆け上った。この９年間でクラブ日本一が７回。昨年は世代交代に苦しんだが、やはり「日本のクラブラグビーの頂点」と言って間違いないクラブだ。私自身2000年の初優勝からV３まで４年間所属し、ラグビーの幅と価値観を作ってくれた「育ての親」のようなクラブ。

　5月15日、そんなタマリバクラブと横高ラグビー部の合同練習が実現した。セブンス（７人制ラグビー）のオリンピック種目採用に伴い、日本国内ではセブンス強化の流れが急ピッチで進められようとしている。それに先駆け、タマリバクラブではセブンス強化に着手。これからの国内セブンスの牽引者となるべく、クラブ内に「セブンス専門」チームを創設してセブンス研究と修養に励んでいる。ボールゲームの原理原則、スペースの創造、そんな領域を学び取るべく、保土ヶ谷ラグビー場に乗り込んだ。

竹山さんは関東学院大が早稲田を破って日本一になったときのSOでMVP選手。TV解説者からは「日本のセレヴィ（セブンスの神様）」と言われる名プレーヤー

竹山さん

「素直で元気でいい子達でした！うまい選手もたくさんいました。今度は高校に遊びに行きますね。あ、あと卒業後は立教大学ラグビー部にぜひ進んでください！（竹山さんは私とちょうど入れ替わった形で立教大学コーチに就任し、現在もコーチを務めています）」

富田さん

「久しぶりに一緒にグランドに立てて良かったです。以前、タマリバ時代に、松山先生（当時は警察官）と高校生のコーチング一緒にしたのも良き思い出です。横須賀高校の皆さんの、非常に真面目でひたむきな姿には感動を覚えました。集合時の早さ、人の話を聞く態度、仲間のプレーを観る姿勢、ナイスプレーへの声掛け、どれをとっても紳士のものでした。一番カッコ良いと思ったのは、スリーチアーズ。ひとつになっていて最高です。昨日一緒にプレーさせて頂いたメンバーからも、いずれ秩父宮で活躍する選手が出ることでしょう。楽しみです。また宜しくお願いします。」

高村さん（左）

「普段ほとんど接することの無い高校生ラガーマンと接して非常に勉強になりましたし、刺激を受けました。集合の時に素早く集まること、良いプレーへの声掛け練習の説明に対して一言も漏らすまいと食い入るように聞く姿勢。自分でも知らず知らずのうちに忘れてしまっていた事を思い出す事が出来ました。今後も引続き関わらせて貰えればと思います。本当にありがとう御座いました。」

アル（右）

「今日はタマリバクラブの方との合同練習ということで、グランドも学校とは比べものにならないほど良く天気にも恵まれ、とてもよい環境で練習ができました。テレビにでているような方とプレーするのはとても緊張しましたが、タマリバの皆さんはとてもフランクに接してくださり、多少は自分なりのプレーができたと思います。そうはいってもやはり社会人と自分達との差は歴然で、触ることさえできずにワンプレーが終わることもありました。参考になるプレーをいくつも見せていただき、またパスの取り方など細かい技術も指導していただきとても実りのある一日になりました。次にまたこのような機会があったときに成長した姿が見せられるように来週からまた頑張っていきたいと思います。」

ボビー

「まず１人１人の能力が違うなと思ったんですけど、それよりタックル入ったらちゃんと倒すまでやるとか、ちゃんとトライまでするとかそうゆう細かい所がちゃんとしてるのが強さの土台になってるなって思いました。」

たくあん

「普段は使うことが出来ない、いいグラウンドでとてもレベルの高いラグビーを勉強することができ楽しかったです。」

TI

「やっぱり日本一のクラブなので、お手本になるようなプレーばかりで本当に勉強になりました。今度は学校で今日の事をやってみたいと思います。」

タマリバトレーナーから教えてもらった体幹トレーニングゲーム

りほ（多彩なトレーニングメニューをトレーナーに張り付いて学習）

「部員さんのためになることをたくさん学べました。これから、自分が増やした知識で、皆さんに貢献したいと思います。」

　分かりやすい説明だけでなく、竹山さんたちの異次元の動きを体感することができた。「15人制とセブンスは別のスポーツ」がタマリバの考えだが、高校ラグビーにおいてはとても有効で貴重な考え方やプレー原則が満ち溢れていた。この日に学んだスペース感覚、プレーの拘りと意識の高さを忘れることなく、ステップアップしていきたい。タマリバの皆さん、貴重な機会をありがとうございました！これからもどうぞ横高ラグビー部をよろしくお願いします！