神奈川県立横須賀高校ラグビー部
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vs慶應 『準決勝、初の大舞台で…』
2011/01/25
新人戦もついに準決勝。人工芝の保土ヶ谷ラグビー場。相手は慶應高校。この大会が始まるころ、この日この舞台に立っていることを想像した人はいないかもしれない。振り返れば2ヶ月前に行われた初戦では、合同Dチーム相手に、「17-12」というワントライ差で辛勝したところから始まった稲垣組。偉大な熊坂組が抜け、この10年間でもしかしたらもっとも戦力的に厳しいかもしれないと言われた代だけに、初戦の結果は実力通りだった。あの日から僅か2ヶ月。新人戦でタイトなゲームを戦い続け、冬の強化合宿(通いの3部練)などを通じて、チームはもがきながら一段一段着実に強くなっていった。そしてこの日、勝てば横高史上初の決勝進出という大舞台に立った。
10:00キックオフ。序盤から自分たちのラグビーを信じて挑みかかる。開始早々からラインアウトモールを15m以上プッシュ(というよりダッシュ)してインゴール直前に迫るもオブストラクションの判定で一歩届かず。しかし「やれる!」の自信は深まった。DFでは先週まで同様の連続DFが成功し、慶應最初のアタックを5フェーズ連続でゲインされることなく守ってターンオーバーを奪った。
いい雰囲気で迎えた前半12分、モールからいっちー→コボちゃん→ケンタとわたって待望の先制トライ(ケンタがあの時あの場所に突如サポートしたことが目立たぬスーパープレー!)。
しかし…勢いに乗ることと調子に乗ることは紙一重なのか。 この直後に横高にチャレンジャーとしては考えられないチャラいプレーで自陣に釘づけとなり、ゴール前10mで慶應意地のFWゴリゴリアタック連続17回でインゴールを割られてしまった。
その後も緊張しているのかメンタルタフネスがないのか、締まらないプレーを横高側が続けてしまい自滅。25分にはすっぽ抜けインターセプトを約60m走られて、数フェーズ後に二つ目のトライを許してしまった。そして何より痛かったのが、このシーンで大黒柱・SOポンヒロが足を痛めてプレー不可能になってしまったことだ。後半10分までは無理してグランドに立ったが、全く動けるようにならず無念の退場。アタックの軸を早々と失ってしまった。
それならば元より自信を持つFWで断固勝負。後半12分にはモールを強烈に押し込み、湘南工大戦同様に「認定トライ」を挙げた。ゴールも決まって「14-12」とリード。
ところがこの試合は最後まで鍵を握る選手たちがフワフワと定まらない。ダイレクトタッチやキックオフキャッチミスで自らゴール前釘付けを招いて、大ピンチの時間が続く。競られているわけでもないのにスローミスも続き、何度か訪れたチャンスをことごとく放棄。「ノープレッシャーでの自発的ミス」のオンパレードで、勝機は消え去った。18分、23分とトライを奪われ、万事休す。「14-24」でノーサイド。初の決勝進出という快挙を逃がしてしまった。
たいち
『やっぱり、ファイナリストの壁は大きかったです。ただ全く手も足も出なかった訳ではなかったので、やってきた事をもっと突き進めば勝てるとも思いました。この新人戦はまずこの代が始まってからの目標であるシード奪還が出来たのが本当に良かったです。関東予選までの3ヶ月で一回りも二回りもレベルアップしていきたいです。応援して下さったOBや保護者の皆さんは本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。』
まっすー
『勝てた試合だったのに勝てなかった。それは一人一人が勝利を本当にこの手でつかみとるんだ、自分の手でもぎ取るんだという執念、気迫、意地みたいなものが足りなかったからだと思います。この新人戦を終えて、自分たちがこだわり続けてきたところで私立の強豪校に立ち向かえたことに関しては喜んでいいと思うし、自信をもつべきだと思います。だけど確実に今の横須賀は下手くそだし、まだまだ体も小さい。一人一人が、もっと強くなるため何が必要か考え、もっともっと努力していきましょう。』
ケンタ
『稲垣組となって初の大会が終わりました。慶應戦は悔しさが残る試合でした。自分の力の無さを痛感しました。けれども、一年に何度もない公式戦、それも強豪私立との試合を何試合も経験できたことは、とても多くの収穫と課題を与えてくれました。そして、ベスト4になり、追われる立場からのリスタート。足元をすくわれることなく、更なる高みを目指すには、それにみあった過ごし方をしていかなければいけないので、気を引き締めて過ごしていきたいです。最後になりましたが、毎試合のOBや保護者の方々の熱い声援やサポートのおかげで、より高いモチベーションで試合に臨むことができました。ありがとうございました。期待に応えられるようなプレーで、少しでも恩返ししていきたいです。』
確かに慶應は強かったし、プレッシャーもきつかった。しかしゲームを左右したのは、己のメンタルの弱さが引き起こしたミスばかり。ラインアウトは毎回ジャンパーがドフリーになっているのに、獲得率は僅か12分の6。しかもミスのうち5つは、PK後の敵陣深くなど、「ここが勝負!」という場面だ。準決勝という初の大舞台。とにかく個人のメンタルの弱さが浮き彫りになった。
総括はやはり同じだ。ひたすら練習するだけ。日ごろから「決勝」「接戦」のイメージを持って、投げまくり、蹴りまくり、刺さりまくるだけ。これまで数多くのスペシャリストにアドバイスを求めたが、最後に決まって同じフレーズを使う。
「・・・あとは数だけです」と。
この言葉を真正面から受け止め、体現できた者だけが本物になれる。
迷ったが最後にやはり書いておこう。この試合で最も成長したのはWTBりょーちん。大部分のメンバー同様、高校からラグビーを始めて、まだ10ヶ月。もともとファイター型の性格ではないので、ナチュラルボーンタックラーではない。つまり、タックルがちょっと怖い。もしかしたらだいぶ怖い。天性のステップワークとスピードを生かす前にその弱さが露見して、この日は初めてスタメン落ちしていた。しかしポンヒロと交代して出場すると、勇気を振り絞って渾身のタックルを試みた。最後は見事に慶應のサラブレットに突き刺さる一撃。ありふれた話だが、なんだか県立横須賀高校の価値やあり方に深く関わることの気がした。
10:00キックオフ。序盤から自分たちのラグビーを信じて挑みかかる。開始早々からラインアウトモールを15m以上プッシュ(というよりダッシュ)してインゴール直前に迫るもオブストラクションの判定で一歩届かず。しかし「やれる!」の自信は深まった。DFでは先週まで同様の連続DFが成功し、慶應最初のアタックを5フェーズ連続でゲインされることなく守ってターンオーバーを奪った。
いい雰囲気で迎えた前半12分、モールからいっちー→コボちゃん→ケンタとわたって待望の先制トライ(ケンタがあの時あの場所に突如サポートしたことが目立たぬスーパープレー!)。
しかし…勢いに乗ることと調子に乗ることは紙一重なのか。 この直後に横高にチャレンジャーとしては考えられないチャラいプレーで自陣に釘づけとなり、ゴール前10mで慶應意地のFWゴリゴリアタック連続17回でインゴールを割られてしまった。
その後も緊張しているのかメンタルタフネスがないのか、締まらないプレーを横高側が続けてしまい自滅。25分にはすっぽ抜けインターセプトを約60m走られて、数フェーズ後に二つ目のトライを許してしまった。そして何より痛かったのが、このシーンで大黒柱・SOポンヒロが足を痛めてプレー不可能になってしまったことだ。後半10分までは無理してグランドに立ったが、全く動けるようにならず無念の退場。アタックの軸を早々と失ってしまった。
それならば元より自信を持つFWで断固勝負。後半12分にはモールを強烈に押し込み、湘南工大戦同様に「認定トライ」を挙げた。ゴールも決まって「14-12」とリード。
ところがこの試合は最後まで鍵を握る選手たちがフワフワと定まらない。ダイレクトタッチやキックオフキャッチミスで自らゴール前釘付けを招いて、大ピンチの時間が続く。競られているわけでもないのにスローミスも続き、何度か訪れたチャンスをことごとく放棄。「ノープレッシャーでの自発的ミス」のオンパレードで、勝機は消え去った。18分、23分とトライを奪われ、万事休す。「14-24」でノーサイド。初の決勝進出という快挙を逃がしてしまった。
たいち
『やっぱり、ファイナリストの壁は大きかったです。ただ全く手も足も出なかった訳ではなかったので、やってきた事をもっと突き進めば勝てるとも思いました。この新人戦はまずこの代が始まってからの目標であるシード奪還が出来たのが本当に良かったです。関東予選までの3ヶ月で一回りも二回りもレベルアップしていきたいです。応援して下さったOBや保護者の皆さんは本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。』
まっすー
『勝てた試合だったのに勝てなかった。それは一人一人が勝利を本当にこの手でつかみとるんだ、自分の手でもぎ取るんだという執念、気迫、意地みたいなものが足りなかったからだと思います。この新人戦を終えて、自分たちがこだわり続けてきたところで私立の強豪校に立ち向かえたことに関しては喜んでいいと思うし、自信をもつべきだと思います。だけど確実に今の横須賀は下手くそだし、まだまだ体も小さい。一人一人が、もっと強くなるため何が必要か考え、もっともっと努力していきましょう。』
ケンタ
『稲垣組となって初の大会が終わりました。慶應戦は悔しさが残る試合でした。自分の力の無さを痛感しました。けれども、一年に何度もない公式戦、それも強豪私立との試合を何試合も経験できたことは、とても多くの収穫と課題を与えてくれました。そして、ベスト4になり、追われる立場からのリスタート。足元をすくわれることなく、更なる高みを目指すには、それにみあった過ごし方をしていかなければいけないので、気を引き締めて過ごしていきたいです。最後になりましたが、毎試合のOBや保護者の方々の熱い声援やサポートのおかげで、より高いモチベーションで試合に臨むことができました。ありがとうございました。期待に応えられるようなプレーで、少しでも恩返ししていきたいです。』
確かに慶應は強かったし、プレッシャーもきつかった。しかしゲームを左右したのは、己のメンタルの弱さが引き起こしたミスばかり。ラインアウトは毎回ジャンパーがドフリーになっているのに、獲得率は僅か12分の6。しかもミスのうち5つは、PK後の敵陣深くなど、「ここが勝負!」という場面だ。準決勝という初の大舞台。とにかく個人のメンタルの弱さが浮き彫りになった。
総括はやはり同じだ。ひたすら練習するだけ。日ごろから「決勝」「接戦」のイメージを持って、投げまくり、蹴りまくり、刺さりまくるだけ。これまで数多くのスペシャリストにアドバイスを求めたが、最後に決まって同じフレーズを使う。
「・・・あとは数だけです」と。
この言葉を真正面から受け止め、体現できた者だけが本物になれる。
迷ったが最後にやはり書いておこう。この試合で最も成長したのはWTBりょーちん。大部分のメンバー同様、高校からラグビーを始めて、まだ10ヶ月。もともとファイター型の性格ではないので、ナチュラルボーンタックラーではない。つまり、タックルがちょっと怖い。もしかしたらだいぶ怖い。天性のステップワークとスピードを生かす前にその弱さが露見して、この日は初めてスタメン落ちしていた。しかしポンヒロと交代して出場すると、勇気を振り絞って渾身のタックルを試みた。最後は見事に慶應のサラブレットに突き刺さる一撃。ありふれた話だが、なんだか県立横須賀高校の価値やあり方に深く関わることの気がした。
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