神奈川県立横須賀高校ラグビー部
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学習院セブンス 『変わらぬ敗因』
2011/02/11
極寒。アップをしても温まる気が全くしない。5分動くのを止めようものなら、足首から下が麻痺して感覚を完全に失う。グランドの気温は約0℃…。2月10日、吹きすさぶ雪の中、学習院セブンス大会(正式名称は天下一七人制闘球武道会)が行われた。
この大会に参加した理由は3つ。まず一つは、観察力や判断力などセブンスから習得できることは多く、プレーの幅が広がること。もう一つは、一瞬の気の緩みも許されないセブンス特有の緊張感の中でプレーする経験を積むこと。最後は、本家アゲアゲ集団・学習院と接することだ。この大会を、4月2日に予定されている大舞台・YCACセブンスに向けたスタートとして位置づけ、景気づけの優勝を狙った。
優勝を狙う横須賀B。経験が目的の横須賀Aという2チーム編成で臨んだ。大会開幕戦「vs学習院」で横須賀Aが覇気なく劣性。横高と呼ぶにはあまりに恥ずかしい弱気なプレーの連続。ハーフタイムで「出場予定なし。端っこで3時間ウェイト」組と、急遽総入れ替えとなった。勢いは取り戻したものの、セブンスとは対極に位置するTEAMプロップでは逆転できるわけもなく大敗となった。
続く3試合目もAは精一杯やれどセブンスにはフィットせず、最下位でボール戦(最下位決定戦)に進み、最後は青山学院Bに敗れた。プロップメンバーにとってセブンスは確かに厳しいものがあったが、何一つ存在を示せなかった1年生は、これから危機感を相当持たなければならないだろう。上級生やケンタやコボちゃんなどエース格の1年生に着いていくだけでは、いざ彼らがいなければこの程度のプレーしかできない。危機感、当事者意識、目的意識。個人個人が本気で自分に問いかける、いい機会としてほしい。
続く横須賀Bは、予選プールの2試合とも(vs法政、vs青山学院A)悪天候の中勝負の見極めが上手くいかずスッキリしない立ち上がりとなったが、終わってみれば大量得点の完勝でカップ戦(決勝戦)進出を決めた。
いよいよ迎えた決勝戦。相手はホストチーム学習院高等部3年生チーム。昨夏の惨敗で相手の個人レベルの高さは身を持って知っている。どちらが流れを取るか、一発でゲームが決まるセブンス特有の緊張感。決勝戦だけが出せる張り詰めた空気。求めていた空間にたどり着いた。
先制トライをしたのは横高。滑り出し順調だった。しかしここから、大きな課題が浮き彫りになった。横高がもともと抱えていた大きな課題。それは、一人一人が冷静に激しくプレーするメンタルの強さがなく、浅はかにバタバタ慌てるだけのプレーに走ってしまうことだ。勝手にアップアップして空回り。根本的には自信がないから思いつめる。結果、視野が狭くピンチを招くバタつきプレー。新人戦の敗戦と全く同じ事態だ。そんな横高に対し、アゲアゲと冷静さ、老獪さ、憎いゲームメイク力を兼ね備える学習院の反撃が始まる。
1点を争うセブンスであってはならないポスト下回り込ませなどありえないミスで5-7とリードされると、マークしても止められない相手スーパーエース・近藤選手が大爆発。想像を容易く超えるスピードでトライを築き、あっという間に5-17となった。ラスト1分、ここで横高が1トライ返し、スコアは12-17。逆転サヨナラ優勝まで残された時間は30秒。相手のミスで最後のボールを保持し、いよいよ舞台は整った。はずなのに…。
ラックから抜ける気配すらないショートサイドに無頓着に仕掛けてタッチに出されてボールを失うと、最後はやっぱり学習院近藤選手(大会トライ王。なんと学習院の大会全トライを一人で挙げた)にウェールズの至宝・シェーンウィリアムズの如く走り切られて万事休す。天下一七人制闘球武道会優勝カップを手にすることはできなかった。
参加校すべてが「アゲアゲー!!」と叫びまくる、奇妙愉快な大会となりました。
T I
『今日は大会の雰囲気が本当にアゲアゲで楽しかったです。個人的には15人制と違いセブンスは個々の判断がとても大切になのに、自分勝手なプレーをやってしまって迷惑かけてしまいました。これからはセブンスも上手くなれるようになりたいです。』
いっちー
『7人制ラグビーは15人制とは違った難しさがあり、なかなか思い通りのプレーができませんでした。人数が少ない中でどうやって攻めるか守るか、考えながら動けるようになりたいです。でも15人制にも繋がることが多くあってとても勉強になりました。寒さや怪我で縮こまった場面があったので、もっと気持ちを強く持ってプレーできるように練習を頑張っていきたいと思います。』
JP
『今日はDFだけはと思っていたのですが、焦るばかりでうまく動けませんでした。次の大会までにセブンスの理解を深め、より良いプレーを目指したいです。』
まっすー
『雪の中の試合ということで、コンディショニングに苦労しました。試合中も雪のためボールが滑ったり、うまく走れなかったりセブンスらしい動きはできませんでした。そんな状況でいかにこの環境に順応し冷静にプレーできるか、そこが課題になりました。公式戦でもこういった試合があるかまもしれないので、今日の経験を生かして行きたいです。 』
学習院高等部鵜沢監督
『横須賀のアゲアゲテンションには、本家としては危機感を感じ、ヒヤヒヤしながら負けじと戦いました。試合には勝てましたが、今日のアゲアゲ具合は完全にうちの負けなので、不本意な気持ちでいます。夏、菅平でまた戦いましょう!』
いい経験にはなった。しかしこの経験はそのままではプラスにならない。横高の一人ひとりが変わらなければ。溢れ出る闘志と冷静さ、勢いと洞察力、激しさと老獪さ。横高が著しく欠く後者を支えるのは、やはり「自信」だ。やっぱり答えは同じ。「日々の個人練習と本気の体作り」以外に道はない。慶應戦と学習院セブンス、同じ敗因はもう二度といらない。
この大会に参加した理由は3つ。まず一つは、観察力や判断力などセブンスから習得できることは多く、プレーの幅が広がること。もう一つは、一瞬の気の緩みも許されないセブンス特有の緊張感の中でプレーする経験を積むこと。最後は、本家アゲアゲ集団・学習院と接することだ。この大会を、4月2日に予定されている大舞台・YCACセブンスに向けたスタートとして位置づけ、景気づけの優勝を狙った。
優勝を狙う横須賀B。経験が目的の横須賀Aという2チーム編成で臨んだ。大会開幕戦「vs学習院」で横須賀Aが覇気なく劣性。横高と呼ぶにはあまりに恥ずかしい弱気なプレーの連続。ハーフタイムで「出場予定なし。端っこで3時間ウェイト」組と、急遽総入れ替えとなった。勢いは取り戻したものの、セブンスとは対極に位置するTEAMプロップでは逆転できるわけもなく大敗となった。
続く3試合目もAは精一杯やれどセブンスにはフィットせず、最下位でボール戦(最下位決定戦)に進み、最後は青山学院Bに敗れた。プロップメンバーにとってセブンスは確かに厳しいものがあったが、何一つ存在を示せなかった1年生は、これから危機感を相当持たなければならないだろう。上級生やケンタやコボちゃんなどエース格の1年生に着いていくだけでは、いざ彼らがいなければこの程度のプレーしかできない。危機感、当事者意識、目的意識。個人個人が本気で自分に問いかける、いい機会としてほしい。
続く横須賀Bは、予選プールの2試合とも(vs法政、vs青山学院A)悪天候の中勝負の見極めが上手くいかずスッキリしない立ち上がりとなったが、終わってみれば大量得点の完勝でカップ戦(決勝戦)進出を決めた。
いよいよ迎えた決勝戦。相手はホストチーム学習院高等部3年生チーム。昨夏の惨敗で相手の個人レベルの高さは身を持って知っている。どちらが流れを取るか、一発でゲームが決まるセブンス特有の緊張感。決勝戦だけが出せる張り詰めた空気。求めていた空間にたどり着いた。
先制トライをしたのは横高。滑り出し順調だった。しかしここから、大きな課題が浮き彫りになった。横高がもともと抱えていた大きな課題。それは、一人一人が冷静に激しくプレーするメンタルの強さがなく、浅はかにバタバタ慌てるだけのプレーに走ってしまうことだ。勝手にアップアップして空回り。根本的には自信がないから思いつめる。結果、視野が狭くピンチを招くバタつきプレー。新人戦の敗戦と全く同じ事態だ。そんな横高に対し、アゲアゲと冷静さ、老獪さ、憎いゲームメイク力を兼ね備える学習院の反撃が始まる。
1点を争うセブンスであってはならないポスト下回り込ませなどありえないミスで5-7とリードされると、マークしても止められない相手スーパーエース・近藤選手が大爆発。想像を容易く超えるスピードでトライを築き、あっという間に5-17となった。ラスト1分、ここで横高が1トライ返し、スコアは12-17。逆転サヨナラ優勝まで残された時間は30秒。相手のミスで最後のボールを保持し、いよいよ舞台は整った。はずなのに…。
ラックから抜ける気配すらないショートサイドに無頓着に仕掛けてタッチに出されてボールを失うと、最後はやっぱり学習院近藤選手(大会トライ王。なんと学習院の大会全トライを一人で挙げた)にウェールズの至宝・シェーンウィリアムズの如く走り切られて万事休す。天下一七人制闘球武道会優勝カップを手にすることはできなかった。
参加校すべてが「アゲアゲー!!」と叫びまくる、奇妙愉快な大会となりました。
T I
『今日は大会の雰囲気が本当にアゲアゲで楽しかったです。個人的には15人制と違いセブンスは個々の判断がとても大切になのに、自分勝手なプレーをやってしまって迷惑かけてしまいました。これからはセブンスも上手くなれるようになりたいです。』
いっちー
『7人制ラグビーは15人制とは違った難しさがあり、なかなか思い通りのプレーができませんでした。人数が少ない中でどうやって攻めるか守るか、考えながら動けるようになりたいです。でも15人制にも繋がることが多くあってとても勉強になりました。寒さや怪我で縮こまった場面があったので、もっと気持ちを強く持ってプレーできるように練習を頑張っていきたいと思います。』
JP
『今日はDFだけはと思っていたのですが、焦るばかりでうまく動けませんでした。次の大会までにセブンスの理解を深め、より良いプレーを目指したいです。』
まっすー
『雪の中の試合ということで、コンディショニングに苦労しました。試合中も雪のためボールが滑ったり、うまく走れなかったりセブンスらしい動きはできませんでした。そんな状況でいかにこの環境に順応し冷静にプレーできるか、そこが課題になりました。公式戦でもこういった試合があるかまもしれないので、今日の経験を生かして行きたいです。 』
学習院高等部鵜沢監督
『横須賀のアゲアゲテンションには、本家としては危機感を感じ、ヒヤヒヤしながら負けじと戦いました。試合には勝てましたが、今日のアゲアゲ具合は完全にうちの負けなので、不本意な気持ちでいます。夏、菅平でまた戦いましょう!』
いい経験にはなった。しかしこの経験はそのままではプラスにならない。横高の一人ひとりが変わらなければ。溢れ出る闘志と冷静さ、勢いと洞察力、激しさと老獪さ。横高が著しく欠く後者を支えるのは、やはり「自信」だ。やっぱり答えは同じ。「日々の個人練習と本気の体作り」以外に道はない。慶應戦と学習院セブンス、同じ敗因はもう二度といらない。
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