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横須賀セブンス 『土を噛み、地面を叩け』

2015/06/14

 そんなシナリオだったのか・・・。6月13日、横須賀セブンス。例年、実は鬼門。今年も悪夢の日となった。例年並みではない。私が赴任して6年目、過去最悪の現実。

 惨敗。上級生も下級生も。「敗者には何も与えるな」は鉄則だ。いいところなど探す必要はない。今日に限っては、上を向いてポジティブに考える必要もない。唯々ひれ伏せばいい。己の情けなさに打ちひしがれ、地面に突っ伏せばいい。

 

 1年生については、3年間のストーリーの1ページ目をめくってみたら、衝撃のシナリオを知ることになった。「三浦半島最弱チーム」今までの横高の歴史では考えられないが、それが事実であることは、この日の戦績からも戦況からも納得せざるを得ない。

「デカい相手が来たら、追いつかないフリをして逃げる」「ボールを手にすればまるで時限爆弾のように責任を仲間になすりつけるが如き捨てパス」ラグビーで向かってくる相手に、タッチフットで応じて惨敗というところか。

 決勝で横高A対横高Bというケースは過去に何度もあったが、最下位決定戦を横高同士でやったのは、史上初の屈辱だろう。正直、見たくもないし、1分でノーサイドの笛を吹いてほしかった。チームメイトを傷つけ合う屈辱の14分だった。

 
 

 上級生は、正直「大差で圧勝」と私も含め誰もが思って臨んだ大会だった。ラグビーをなめた。総合をなめてしまった。打倒横高を生きがいとする好敵手相手に、翌週の県セブンスの練習のつもりで臨ませてしまった。私の大きな失敗だ。

「上手さは闘志をかわせない」久々にこのフレーズを思い出した。薄っぺらい上手さと自信は崩壊した。体を張らない。1年生同様、両手タッチで相手が止まってくれるとでも思ったのか。完膚なきまでの敗北。

 表彰式直後からシボリ。過去最大級の。横高は三浦半島最強、県公立最強でなければ存在意義はない。歴代の先輩方が、どれほど苦しい代でも守り続けた地位と使命。

 己の甘さを、チームの甘さを、この敗戦で全て掘り起こさなければ、宇野組と共に横高ラグビーも終わる。


 浦和に敗れた後、キャプテンだけがグランドをひた走った。他の者はそれを横目に踏み出す勇気もなく、着替え始めた。あの絶望的現象が、チームを変えるチャンスなはずだった。翌日のミーティング「変わる」とそれぞれが口にするも、全くの口だけだった。チャンスを棒に振った。法政に無残に敗れた。

 宇野組は、実はまだ全く勝利がない。勝てると臨んだゲームにはことごとく敗れ続けている。戦力差を覆して強敵を倒してきた諸先輩方とは異なる。偶然ではない。勝てない何かがある。

 
 シボリは罰ではない。悔しさを「発散」してスッキリ切り替える自己満足でやっているのでもない。屈辱を、悔しさを、脳と心に二度と忘れないように刻み込むためだ。今は上を見るな。ひれ伏し、土を噛み、拳で地面を叩け。安っぽい涙も要らない。1~2週間で忘れてしまうようなものでなく、9月中旬の市大会まで一日たりとて忘れないほど、屈辱感で己の心を深く傷つけろ。.
この先のシナリオを決めるのは誰だ?



 

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